豆大福と珈琲

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  • サイズ B6判/ページ数 199p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022514110
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

子連れの幼なじみと結婚しないまま新しい「家族」のかたちを探る表題作のほか、小説的企てにみちた「珈琲」をめぐる五つの物語。

内容説明

子連れで地元に戻ってきた幼なじみと「結婚」をしないまま、新しい「家族」のかたちを示していく表題作「豆大福と珈琲」ほか、たしかな文体とスタイリッシュな世界観で読者を魅了してやまない、片岡義男の最新小説集。

著者等紹介

片岡義男[カタオカヨシオ]
1939年東京都生まれ。作家、写真家、翻訳家。74年に『白い波の荒野へ』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

489
90年代夢中で読んだ片岡義男さん。今でも赤い背表紙の(角川文庫だったか)彼の著作をズラッと並べた我が書棚が目に浮かぶ。当時とまったく変わっていない、その文体に乾杯!英語を無理やり和訳したような、こなれていない日本語的な。いや、個性的という意味で褒めているのだが。女性の描写も相変わらずの一本調子やないかい(笑)片岡さん、これからもずっとあなたのままでいてください。そしてもれなく珈琲(漢字でな!)が飲みたくなる。豆大福は、次回の帰国までお預け。2019/04/06

じいじ

120
 無駄な言葉を削ぎ落とした読み心地の良い小説だ。朝日新聞に連載した表題作に書下ろしを加えた5短篇集。80歳を間近にした年齢を感じさせないお洒落なセンスと溌剌とした若さを感じます。氏の女性描写はとても綺麗で魅力的です。そして、男と女の会話が小気味好いのだ。「物語には、女が必要でしょう。女がいれば、そこに男がいるのよ」一見キザに見えるセリフも片岡小説ならありです。私は表題作が好きです。34歳の独身男が、バツイチ息子付き同級生と結婚せずに、一つ屋根の下で同居生活を始める話。互いに大人だから…は、意味深です。2018/02/01

いつでも母さん

114
私は珈琲が好き。ほぼ毎朝自分の為に淹れる。(朝はこれで戦闘モード全開)誰もがきっと珈琲に一家言があるだろう。そして私は豆大福も好き。ならば読むしかない!タイトル作、私にはちょっと不思議な世界感で肌が合わない?と思いつつ読み進む。(豆大福は一つでは足りない・・私)最後の『桜の花びらひとつ』が好みだった。この話で五つの話が繋がっているのだが自然でこの空気感は大人な感じがした。なんと作者は1939年生まれ。大人も頷ける。お初の作家さんだったが、癖になるかな・・でも私は読む時を選びそうだ。 2017/04/05

あすなろ

103
基本は上品な端正だ。崩れかけたところに、一瞬、色気が出るとか。後、容姿は端麗がいいに決まっている。そんな女性主人公に、決め台詞として、女は私にして、と言われる。高校生時代に浸りきった片岡義男の世界観。久しぶりに浸りました。今作の登場人物が自分に近い年齢というのもいい。変わらずディテール描き、魅力的な生き様の男女が集う。東京のあの坂の上の珈琲、みたいなテーマの短編集。カッコ良すぎる。今も昔も僕が凄く影響受ける作家の1人であり続けています。2018/02/12

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

64
あんこ好き、あんこ部員としては、このタイトル気になってしまうじゃないですか。珈琲と和菓子は合うんです。もちろん、タイトル通り、豆大福と珈琲を用意して読み始める。初片岡義男。和菓子は、豆大福とたい焼きが登場。そして、この著者は珈琲だけでなく文房具にもこだわりがあるらしい。ノートブックの方眼の升目や万年筆のインクの話などとても印象的。あんこ好きだけでなく、文房具好きにもうれしい描写。2017/03/08

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