出版社内容情報
【歴史地理/地理】「鉄道唱歌」とは、明治に出版され当時100万部を超えるベストセラーとなった歌である。詞には沿線の地理や歴史が綴られており、鉄道の貴重な歴史的背景を知ることができる。当時の地図もふんだんにもりこんだ、旅情くすぐられる鉄道史。
今尾恵介[イマオケイスケ]
内容説明
100年以上前の大ベストセラーが現代に伝える旅情あふれる鉄道史。よみがえる鉄道草創期・明治の車窓風景。
目次
地理教育鉄道唱歌(東海道編;山陽・九州編;奥州・磐城編;信越・北陸編;関西・参宮・南海編)
北海道唱歌 南の巻・北の巻
著者等紹介
今尾恵介[イマオケイスケ]
1959年神奈川県生まれ。地図研究家。明治大学文学部中退。音楽出版社勤務を経て、1991年より執筆業を開始。地図や地形図に関する著作を主に手がけるほか、地名や鉄道にも造詣が深い。現在(一財)日本地図センター客員研究員、日本地図学会「地図と地名」専門部会主査(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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り こ む ん
49
鉄道唱歌が長いのは知っていたけど、こんなに有るとは!明治から敷設が始まり一気に広がった鉄道。観光地有り、歴史あり、行き止まりあり(笑)。歌と共に電車の旅。地図はかなり見にくく分かりにくいけれど、想像力たくましく楽しめた。困ったことは、歌詞を読むと頭の中で回るあのリズム(笑)なんとなしにリズムがついて歌って一日中くるくる脳内再生されたこと(笑)2016/09/13
インテリ金ちゃん
3
現代版に作り変えると面白そうだ...2016/10/29
tkmt
2
地理教育を謳う鉄道唱歌の歌詞には各地の名産や歴史が散りばめられている。150年前と今とでは町も国土も三者三様に変化しており、当時の歌詞を読み解いて変化を味わえるいい本。2018/12/31
転天堂
1
大和田氏は高校の校歌の作詞者なのでなじみがあるが、行ったことがないところでも七五調で全国作る作業は大変だっただろう。意外と駅の移設・線路の付け替えが多かったことに驚く。それにしても北海道唱歌の二番煎じのパクリ具合には笑ってしまった。2022/11/04
siomin
1
「汽笛一声新橋を~」の出だしのお馴染みの鉄道唱歌ですが,続編に次ぐ続編で,九州や北海道まで歌詞が続いています。歌詞から当時の地理を見ようというわけですが,彦根の次は一気に草津まで飛んでしまうのに,京都では8番も費やすなど,作者である大和田建樹が何を注目していたのかを考えるのは面白い。だいたい1900年前後の状況をまとめていますが,つい数十年遡った江戸時代では徒歩移動がほとんどだったのに,時間はかかるとはいえ鉄道と船で九州にも北海道にも,さらには海外にも行ける世の中になったのは,感嘆するのみです。2016/12/17