院内カフェ

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院内カフェ

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022512895
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【文学/日本文学小説】ロングセラー『漢方小説』の著者が、中年期の身体や心模様を軽妙なタッチで描き、気持ちがほっこりなごむ傑作。総合病院のカフェを舞台に、不妊の夫婦、患者との関係を模索する医師などが、治療とは何かを問いかける。

内容説明

受診するほど病気じゃない。入院するほど病んでない。けれど、どこか不安な私たちは、あのカフェで、病院の傍らにいることで、癒されている。過去にあそこで「何かが良くなった」経験があるからだ。『漢方小説』から10年。新たな舞台は総合病院のカフェ。ふた組の中年夫婦のこころと身体と病をえがく、カフェの醸し出す温かさが流れる長編小説。

著者等紹介

中島たい子[ナカジマタイコ]
1969年東京生まれ。作家。多摩美術大学卒業。放送作家、脚本家を経て、2004年『漢方小説』で第28回すばる文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

345
タイトル通りの話ですね。病院内にあるカフェですので、当然、患者さん、お医者さん等が客として利用するわけですが、いろいろな人間模様があり、つい自分ならどうするとか、いろいろ考えさせられる話ですね。重そうな話になりがちなんですが、店員2人がいい味を出してまして、重さをいなしてくれて読みやすく仕上がってまして、ラストのシーンがさらに重さをなくしてくれて、ちょこっとほっこりします。優しさとか、いろいろ考えさせらました。2017/05/04

zero1

285
病気だから見える世界がある。誰もが病むか疲れていて救いを求めている。病院内のカフェに集まる人々を描く。作家で主婦の相田は土日のバイト。夫の孝昭が入院中の朝子は乖離に落胆。大きな目の男に医師、病気の娘を抱える母親などが化学変化を起こす。視点の変化が鮮やか。「漢方小説」で芥川賞候補になった中島。約200ページと短いが、描かれた世界は深く重い。地味だが状況を切り取る上手さも光る。そして聖夜の出来事。現実は厳しいが、この世は生きる価値がある。本書はそれを証明した。家族を看取った人、介護に疲れた人に推薦したい一冊。2019/09/28

紫 綺

203
総合病院の中にある普通の、でも時折変な人が現れるカフェ。トゲトゲ、殺伐としたエピソードから始まり、ぽかぽか、温かいエピソードで締める・・・頬ゆるむ暖房ストーリー。2015/11/21

いつでも母さん

190
読みだす前は少し暗い内容かと思っていた。読後は柔らかな空気に包まれた温かい良いひと時をもらった感じだ。『わかり合えなくても、寄り添うことはできる。』なるほどの帯だった。病をもった人や支える人、病院関係者・・色んな想いで訪れる場所。カウンターの中のスタッフも何かを抱えている。病をもった人とその連れ合いも然り。再生と云うのではなく強いて言うと『気づき』かな。『ウルメ』君の存在が無垢に光る。誰の提供かクリスマスの贈り物は出来過ぎ感が有ったが、『いい話』だった。全国チェーン店らしい、一度訪ねてみたいなぁ。2015/09/27

舟江

188
題名から、緩和病棟のティーサービスだと勝手に解釈して読み始めた。構成も悪くないのに、何故かしっくりこない。著者に慣れるまで時間がかかりそうな人だと思った。しかし、さり気なく根源的な部分を書いており、その意味では面白かった。2020/08/11

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