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原発とメディア―新聞ジャーナリズム2度目の敗北

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  • サイズ B6判/ページ数 449,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022510082
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0036

出版社内容情報

2011年10月から2012年1月まで朝日新聞に連載された「原発とメディア」の「『平和利用』への道」「容認の内実」に大幅書き下ろしを加えての単行本化。
1945年8月6日、広島への原爆投下から2011年3月11日の福島事故までメディアは原子力をどう報じ、安全神話の形成にどうかかわったのか。
3・11後、朝日新聞記者OB、OGほか多数の関係者に取材し、なぜ朝日新聞は「原発容認」となったのか、当時の社論をめぐりどんな議論があったのかを徹底的に追った通史。
震災報道と戦後報道の相似を指摘するなど今後の原発報道の在り方をめぐって必読の書!

内容説明

「安全神話」の形成に新聞はどう荷担したのか?大反響を呼んだ朝日新聞連載の「『平和利用』への道」「容認の内実」に大幅加筆し、ついに単行本化。

目次

序章 元科学部長の悔恨
第1章 「平和利用」への道
第2章 英国炉を導入せよ
第3章 原発容認の内実
第4章 スリーマイル島原発事故
第5章 問題の所在
終章 「満州国」と原子力―新聞ジャーナリズム二度目の敗北

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まると

14
震災後、原発について書かれた本の中で一番印象に残っているのがこれ。戦争と同様、新聞が原発推進の一翼を担い、この原発の危うさを見通せなかったことを真摯に受け止め、原発事故を「新聞ジャーナリズム二度目の敗北」と自省している。原発推進メディアといえば、何より読売が筆頭だが、朝日もそれと大して変わらぬ報道だったと朝日の記者である著者が朝日新聞で検証したところが立派です。読売には絶対それができません。なぜなら当時推進を担っていたのが、社主であった正力と、ナベツネの盟友である大勲位・中曽根なのだから。2012/10/26

シロクマとーちゃん

3
朝日新聞は社論として原発賛成であったので「安全神話」を揺るがすことを記事化することに消極的だったという。現場の記者は矛盾を感じながらも、それに立ち向かうことは厳しかった(言い訳めいているが)という。朝日に限らず大新聞の批判精神の欠如が「安全神話」を生きながらえさせたという。しかし、一方で、原発反対の意識を持ち続けた人々も多くいたことも事実だ。彼らを支えたのは独立系のライターだったということになるのだろうが、それについてはほとんど触れられていない。 2017/10/21

sasha

3
「国策を支持する」との社論の下、朝日新聞が行って来た過去の原発報道を検証している。先の大戦の時に大本営発表を垂れ流して来たのと同様、新聞は原発の安全神話のお先棒を担いで来た。反対の立場の人たちを取材することなくばっさりと捨て去ったメディアにも、大罪はある。2013/02/05

くにお

2
原発に関して朝日新聞がどのように報道してきたかを検証した本。ショックだったことをいくつか紹介しよう。夢のエネルギーとして原子力が礼賛されていた時代があったこと、原発の父と言われた正力松太郎が読売新聞元社主だったこと(だから読売は頑なに原発肯定なのね)、今でこそ脱原発を社論とする朝日も、以前は明確な推進派だったこと、朝日新聞では科学部所属の木村繁と大熊由紀子が原発側に寄り添った記事を書きまくってたこと、等々。新聞はジャーナリズムの中でも正義が強いイメージだったが、実態は国策の為に世論操作する装置だった。2013/03/10

発起人

2
原発推進に加担した「朝日新聞」の報道・論説を内部から検証 ─「後追い」でもやらないよりやったほうがずっと良い2012/10/27

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