帝の毒薬

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帝の毒薬

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  • サイズ B6判/ページ数 469p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022509475
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【文学/日本文学小説】昭和23年1月、帝国銀行椎名町支店に1人の男が現れて「近所で集団赤痢が発生した」と予防薬を全行員に渡した。それを飲んだ16人中、10人が絶命、6人が意識不明になった「帝銀事件」である。犯人の目的はいったい何か? 空前絶後の傑作ミステリー!

内容説明

太平洋戦争が終結するまで満州で細菌兵器の研究をしていた倉田部隊は、極秘裏に中国人やロシア人などの捕虜たちに人体実験を繰り返していた。終戦後の昭和23年1月、帝國銀行椎名町支店に1人の男が現れて「近所で集団赤痢が発生した。その家の者がこの銀行に来ていることがわかったので」と予防薬を全行員に渡した。それを飲んだ16人中、12人が絶命、4人が意識不明になった大量殺人事件に日本中が驚愕した。占領下の混沌たる東京で発生し、世界中に衝撃を与えた「帝銀事件」の真相とは?戦後最大の闇に挑む怒涛のミステリー。

著者等紹介

永瀬隼介[ナガセシュンスケ]
1960年生まれ。鹿児島県出身。國學院大學卒。2000年、『サイレント・ボーダー』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yuna Ioki☆

52
1495-191-22 永瀬隼介作品初読み。戦後の混乱機の帝銀事件を元に永瀬隼介氏なりの解釈をしたストーリー。帝銀事件も戦前戦後の混乱も血のメーデーにも詳しくないのでネット概要を調べながらの読書となりました。この類の小説は歴史の勉強になるなあ。2016/06/12

ゆみねこ

50
昭和19年から27年、終戦間近の満州ハルピン、存在は確かなのに謎に包まれた731部隊、帝銀事件の真相、そして血のメーデーへと。すべての黒幕は誰だったのか、いまだに闇の中にある。犯人とされた平沢貞通氏は死刑判決を受けながら歴代法務大臣が執行に踏み切れなかったという事実。やはり冤罪だったのでしょうね…。2014/09/07

B-Beat

35
◎この作家さん、これが初挑戦、面白かった。戦後の混乱期の事件については、正直言って、湾岸戦争の頃から政治に興味を持ち始めた身としてはあまり詳しくないナと自己分析。帝銀事件についても、定番の事実関係というか定説については不知状態。どんなところが鋭く推理されているのかよくわからない。しかしながら、その展開はスリリングで昭和史の風も十分感じさせてくれた。ただ月光仮面の歌ではないが、少しばかり正義の味方が颯のように現れて颯のように去って行き過ぎでは。ま、そうは言っても他の作品も読んでみたい気持ちにかわりないけど。2015/02/24

キムチ27

35
この類の本が非常に好きな事もあり、一気読み。内容の重苦しさや分厚さから読後は「脳が化学反応」起こした。若い頃、清張の「昭和史発掘」をむさぼり読んだが、消化不良に終わった苦い記憶。しかし、この本を読んで解った事は「人間社会は白黒で割り切れるほど単純じゃない」題材は帝銀事件。黒幕を731部隊の生き残りとあらかた設定のうえ、話が進む。これ又 昔読んだ森村氏の小説が評価分かれる事態となり、闇は濃い。ミドリ十字と深く関わりがあった事を知ったのもその頃。生きるのが巧みな人がいるのは確か・・が、世の中天網恢恢と信じたい2014/09/22

まつじん

30
「悪魔の飽食」を下敷きに第二次世界大戦から戦後民主主義の成立の頃のきな臭い世情をえぐい筆致で描いてます。なんかもう腹立たしい思いしか残らない作品です。日本人てなんか情けないなぁ…2012/07/24

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