布のちから―江戸から現在(いま)へ

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022508126
  • NDC分類 753.3
  • Cコード C0095

内容説明

アジア文化の中で、手作りの布は、どのように作られ、流通し、愛されてきたのか?歌麿が春画で描いた腰巻きや下帯、新撰組の衣装、バリの儀礼用絣グリンシン、日本の着物の生命樹の柄…江戸学者が自在に論じる快著。カラー口絵8頁。

目次

1 布をまとう―夢で布をまとう(メディアとしての布(ガンディーが南アフリカから見た世界の構図;ガンディーにとっての衣;布・マスメディア・共同体 ほか)
布が意味するもの(子宮;手―インドの場合;「手」仕事の光と影 ほか))
2 織るということ―自然と人間の媒介者たち(日本の織物紀行(館山唐桟―東南アジアから来た織物;久米島紬―琉球絣の今;芭蕉布―織り込まれた沖縄近代史 ほか))

著者等紹介

田中優子[タナカユウコ]
1952年横浜市生まれ。法政大学社会学部教授。専門は日本近世文化、アジア比較文化。86年に読本と中国白話小説との関係を調べるため、半年間、北京大学研究員として過ごした。93年より1年間オックスフォード大学で研究。86年『江戸の想像力』(筑摩書房)で芸術選奨文部大臣新人賞、2001年『江戸百夢』(朝日新聞出版)で芸術選奨文部科学大臣賞、サントリー学芸賞を受賞、05年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kiho

9
布の存在感が人としての生き方や、大きな時代の流れと通じる☆経験と実感がこもった読み応えある一冊…ガンジーのエピソードが印象的でした…。2014/05/20

withyuko

6
難しかった!布にまつわる、本当にいろいろなことが盛りだくさん書かれていて、いっぱい知識がある人でないとこの本に書かれていることが理解できないと思う。まず、メディア、媒体としての布というところですでに私の理解が及びませんでした。なんとか最後まで読みましたが、布というのは、大量生産されることで”手仕事”が失われ、そこに含まれる意味とかも薄れていったが、柳宗悦という人たちのように、無くなりかけたものたちの美しさに着目し、復活させた人もいるというのがわかった。2020/05/03

茶幸才斎

3
自然の素材から糸を紡ぎ、また染料を得て、糸を染め、布を織り、仕立て、身体に巻き、紐で結び、帯を締める。古くからの和装及びアジアの装束に見られる、布を身体に纏うことを主体とした衣装は、今日の大量生産・大量消費を前提とした画一的な衣料製品にはない、作り手の手間隙かかる手仕事により生まれることからくる歴史、伝統、文化や思想を内包する。その一端が、実に格調高く圧倒的な迫力でうかがい知れる本。普段着るものと云えば安価な大量生産品で、夏は半袖、冬は長袖、くらいの感覚しかない私には、参りましたという感想しか浮かばない。2013/02/26

メルセ・ひすい

2
14-61 赤64歴史学者の常識を市民へ… 布とは その意味それは 子宮である。。御蚕様のように人体を包む…死後、布に包んで子宮に返す。。そしてまた輪廻転生…。魂、精神は永遠…身体と精神は別個のもの。。だから心は身体をいとおしむ。。身体をいとおしむほど、精神は安寧を得られる。。古人は大地の子として生涯を全う輪廻し、転生していた。。だから現代よりも自身の身体を客観視でき、身を愛おしみ、大自然からの恵みを浴び、天然自然に感謝しながらストレスなく生涯を全うしていた。サイバー依存社会に怯えながらは生活ッテ正常?2011/02/13

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