無菌室ふたりぽっち

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  • サイズ B6判/ページ数 204p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022507761
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

記者とカメラマン。同じ会社の見知らぬ同士が、同時期に同じ病を得る。白血病。互いの存在を励みに闘う二人。だが、若いカメラマンは逝ってしまう。残された記者も1年後、再発。骨髄移植のドナーは、没交渉だった弟。そして…。さまざまな「二人」の心揺さぶる闘病記。

目次

第1章 僕とエンドーくんのこと(僕の予兆、そして宣告;エンドーくんの異変、そして宣告;それぞれの治療;移植の恐怖 ほか)
第2章 続く日常の中で考えたこと
第3章 そして、僕の再発(分の悪い勝負;もうひとつの出会い;転院、それから弟のこと;骨髄移植カウントダウン ほか)
第4章 朝、目が覚めると

著者等紹介

今田俊[イマダシュン]
1968年、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業。92年、資生堂入社。95年、主婦と生活社入社。2001年、朝日新聞社入社。以後、「週刊朝日」編集部、編集局経済部を経て、07年3月から「週刊朝日」編集部(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

87
ある日突然発症する白血病。記者である今田氏そして偶然にも同じ会社のカメラマン遠藤氏を交えた闘病記。不治の病ではなくなった白血病、とはいえ種類は多く治療法もまちまち、感染症リスクも高くそして何より闘病の苛酷さからやはり大変な病気である。水泳の池江選手が「想像していた数十倍数百倍、数千倍しんどい」と言っていたが本書よりその辛さがわかる。死への恐怖、家族への思いが真摯に語られた一冊。「病気を克服した人が亡くなった人より生きる意志を強く持っていたということは絶対にない!」という言葉がしみる。2019/07/13

MOKIZAN

16
20年前、同じ急性骨髄性白血病で、当時同部署の先輩が亡くなっている。当人の苦しさ、口惜しさは推し量れようも無く、ご家族の心労、悲しみを軽減させる術を全く持ち合わせていなかった。そんな日々と死病に対して、全く無力な自分達が情けなく、言葉に出来ない苛立ちを続けるだけだった。著者は「最悪のはずれ」を引きながらも生きながらえた自身のことを、「運が良かった」旨の表現をされている箇所がある。闘病者の傍観者しか出来なかった者から見ても、その表現しかなかったなと思う。自身の人生を自身の意志で暮らして欲しいと強く思った。2015/06/06

浜簪

7
普段はエンターテイメントを求めて読書をするので、ノンフィクションはあまり読みません。文章が巧みな訳でもなく、小説のような作られたドラマがある訳でもないですが、一気に読みました。それだけの力がある本だと思います。「病気を克服した人が、亡くなった人よりも生きる意志を強く持っていたということは絶対にない。」凄味のある言葉で、とても印象的です。幅広く、本を読みたいと改めて思いました。2019/04/19

きさら

7
タイトル買い。読後「でもこのタイトルはどうか?」と思った。あまり関係ないのだ。リアルタイムに執筆しているブログなどの闘病記と違い、社会復帰を遂げてからの回想で書かれているので、日々の細かい出来事などへの言及は少ない。ただ、闘病の壮絶さはひしひしと伝わる。骨髄移植は患者にとって命がけなのだ。抗がん剤治療や放射線治療、副作用、予後、知らないことがたくさんあった。検査結果良好時の喜び、細菌・ウイルスへの感染恐怖、放射線治療への不安。我が身のことのように読んだ。著者の今後の健康を祈りたい。2010/10/22

Roko

6
白血病の発病理由は、はっきりしていないのです。ある日突然、白血病ですと宣告されてしまうのです。同じ治療をして、治る人も治らない人もいるのです。病気になるのも、治るのも、死ぬのも、はっきりいって「運」なのだというのです。でも、こうやって闘病記を書くことが、これから発病して病気と闘う人の力になるなら、それは大事なことだと思って著者はこの本を書いたのだそうです。読んでいて辛くなる部分も、泣きたくなるところもありますが、自分だってこういうことになるのかもしれないのだと思いながら読みました。2018/10/19

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