言葉で治療する

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  • サイズ B6判/ページ数 193p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022506641
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0095

内容説明

医療者の言葉しだいで、治療の日々が天国にも地獄にもなる。衝撃の現場を紹介しながら、鎌田医師が心と体が立ち直っていく言葉を具体的に提案する。医師・看護師も患者さん・家族もお互いに救われる、新しいコミュニケーション術。

目次

医療者の言葉しだいで治療の日々が天国にも地獄にもなる
がん患者の半分がうつ症状に悩んでいる
「きょうまで先生、がんばって、がんばってきました。もうこれ以上がんばれません」―たましいの叫びを聞こう
完治できないときでも、説明が十分だと「納得」することができる
「厳しい告知は女にはしない、という決まりがこの国にはあるのだろうか」―「安心」につなげるためには、よく説明すること
なぜ医師と患者さんはすれ違ってしまうのか
家族を「安心」させてくれる医療は評価が高い
心の手当ては悩んで、泣いて、向き合い、逃げないこと
患者さんと医師の間の「信頼」をどう取り戻すか
「聞く」ことが医療現場も教育現場も家庭も職場も大事なのだ
医師・看護師と患者さん・家族がお互いに救われるコミュニケーション術
心を支える魔法の言葉
患者さんと医師の対等な関係が大事
ある小児科の崩壊を救った「ありがとう」
患者さんはおびえながら医療者に向き合っている
毎日病室に来て、よく説明してくれる医師が最高
医療にもホスピタリティが必要
「その顔色なら絶対に大丈夫」という言葉に支えられた―がん対策基本法を骨抜きにするな
若い医師にいい医療をバトンタッチしたい
「時に癒し、しばしば慰め、そして常に励ます」
言葉を上手に使えば、「がん難民」はもっと減らせる

著者等紹介

鎌田實[カマタミノル]
1948年東京生まれ。東京医科歯科大学医学部卒。長野県の諏訪中央病院にて、地域医療に携わる。88年、同病院院長に就任。2000年『がんばらない』がベストセラーになり、TVドラマ化される。現在、諏訪中央病院名誉院長、東京医科歯科大学臨床教授、東海大学医学部非常勤教授。また、長年チェルノブイリ事故被災者の救護活動に参加し、日本チェルノブイリ連帯基金が94年に信濃毎日新聞賞(国際医療協力)受賞、00年にベラルーシ共和国フランチェスカ・スコーリヌイ勲章受章、04年、永井隆・平和記念・長崎賞受賞、06年に読売国際協力賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

辺辺

21
がんに限らず、医療現場に限らず、コミュニケーションがいかに重要で大切なのかをじっくり考えさせてくれる質の良い本である。"薬による治療と、言葉による治療のどちらも欠かせない"というのが著者さんの見解のようで、この点について、全面的に賛成。言葉には言霊が宿っているから、時には救いの手にもなるし、また時には傷つける凶器にもなりうる。「時に癒し、しばしば慰め、そして常に励ます」印象的。とてもためになる本で〇2015/03/06

ケロコ

16
読んでる途中に何度も目頭が熱くなった。こんなに心ない発言をする人が本当にいるのか?と信じられなかった。コミュニケーションの重要性を再認識したのである。2014/07/13

fonfon

16
週刊誌の連載をまとめたものだからかもしれないが、100%患者側のスタンスの本でいささか、安直、アンフェアじゃないかと思う箇所がいくつか。医師が思わず平常心を失い、はずみの暴言を引き出してしまう患者さんの態度だってあるだろうに。(それに気を配っていてはこの本は成立しないかもしれないけれど。) 医師を選ぶのは患者の権利であり義務であるが、「名医」というのは相対的なものだし、患者さんと関係を育てあうものじゃないか、と私は思う、この本にはちょっぴり失望したけれど、鎌田先生の講演はいつかぜひ聞いてみたい。2012/05/15

kamakama

8
鎌田先生の著作の中では珍しい装丁。目を射る強い赤の地に、白抜きの角ばった書体の文字でタイトルが書いてある。 医療者と患者の間のつながりが危うくなっており、それが医療の荒廃につながりかねないと、先生は心配しておられる。言葉の力をもっと大切にしようと先生は声をあげる。全面的に賛成。援助職に携わる人すべてに勧めたい本です。2012/02/12

neimu

8
当たり前の事を語ってくれる医師がいないからこの手の本が尚更受けるのだと思う。カウンセリングや、電話相談の窓口では医師に受け入れられなかった人々の嘆きや恨みつらみは当たり前の話題だ。言葉で治療する。語りかけられることではない。聞いて貰えること、受け止めてもらえること。生活の中での当たり前の基本が、医師の立場にある人が呟くからこそ読まれる価値のあるものになる。そこに情け無いような不思議な感慨、違和感を感じる。本の内容にではなく、今の世の中のありように。2010/03/11

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