出版社内容情報
世界経済の危機的状況に警鐘を鳴らし続けてきた著者による最新コラム集。連帯・参加・協同を原理とする「共生経済」をキーワードに、分断・対立・競争を煽り、「格差社会」を深刻化させてきた日本が、今後、選択すべき道を具体的に提案する。大幅書き下ろしあり。
内容説明
破滅的危機回避のキーワードは“連帯・参加・協同”。市場原理主義に一貫して警鐘を鳴らし続けた著者による経済コラム集大成。
目次
第1部 序にかえて(「新しいアメリカ」にどう向き合うのか;米「医療改革」に二つの歴史的意味;「ホープレス社会」でいいのか ほか)
第2部 「共生経済」宣言(「市場万能主義」がもたらしたもの;菜の花が世界を救う;「浪費なき成長」に向けて ほか)
第3部 競争至上主義を超えて(労働・格差・ワーキングプア;市場原理・構造改革;神戸・地方・市民)
著者等紹介
内橋克人[ウチハシカツト]
1932年、神戸市生まれ。新聞記者を経て経済評論家。90年代から一貫して市場原理至上主義、新自由主義的改革に対して警鐘を発し続けてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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扉のこちら側
34
初読。2014年274冊め。5年前に出された本だが、懸念されている通り世の中進んできてしまった印象。「地震は自然現象だか震災は社会現象」に納得。夕張市の破綻の原因が国にあるとのことで、新たに興味を持ったので調べてみたい。2014/03/30
小僧武士
2
『新生銀行が東証一部に上場を果たした。かねての予測通り巨額のキャピタルゲインを手にしたリップルウッドは、今回、保有株の3分の1を上場したにすぎず、未放出株の含み益を入れると、上場益はおよそ1兆円にのぼるとみられる。だが、あの「公的資金」8兆円の投入なかりせば、経営破綻に陥った旧長銀が今日の株式上場に至りつくことはなかったであろう。当時、旧長銀取得に要したリップルウッドの代償は1210億円にすぎなかった。』2016/03/10
sutekibito
2
歯切れの良い、勇気ある発言。2011/07/05
sakase
2
労働こそが対価をえる源であり、銀行マンは退屈な職業になるべきでしょう。パチンコ屋に銀行がATMを置くような国であってほしくないです。2010/02/03
柴犬 太郎
2
新自由主義・市場経済至上主義を一貫して批判してきた筆者の近著。経済とは、会社とは何のためのものか再考させられる。2009/04/05