内容説明
『湖西のみち』から『濃尾参州記』まで全43巻を司馬文学研究の第一人者が歴史的・文明史的視点で読み解いたこれまでにない画期的な司馬遼太郎論。
目次
司馬遼太郎が描いた“もう一つの美しい日本”
梼原街道―志士を抱きとめた梼原の土地
湖西のみち近江散歩―永遠に失なわれた日本人の原郷
白河・会津のみち―憧れとしての陸奥から幕末の会津へ
高野山みち紀ノ川流域―『高野山みち』のひたすら、『紀ノ川流域』の自在さ
三浦半島記―関東武士の「一所懸命」
韓のくに紀行―“私のなかの朝鮮”を辿る旅
神田界隈甲州街道―土地語りから「彼」の物語へ
沖縄・先島への道―沖縄幻想行のような色調
台湾紀行―「文明」としての台湾発見の旅〔ほか〕
著者等紹介
松本健一[マツモトケンイチ]
1946年群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。評論家、麗澤大学教授。法政大学大学院で近代日本文学を専攻。在学中の評伝「若き北一輝」で注目される。1995年に『近代アジア精神史の試み』(中央公論社)でアジア太平洋賞、2005年に司馬遼太郎賞、『評伝 北一輝』(全五巻、岩波書店)で毎日出版文化賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Book Lover Mr.Garakuta
8
図書館本:司馬遼太郎見聞録、流石に草子が深く重厚だ。各間の読みどころ解説2019/01/19
i-miya
8
2007.09.18 1946群馬生まれ 東京大学経済学部卒 『評伝北一輝』(全5巻) 井上則人デザイン事務所 P013 「維新三勲」 西郷隆盛 木戸孝允 大久保利通 P035 宇佐神宮のもととなる神社として薦(こも)神社がある P037 ◎ 檮原(ゆすはら)街道ー志士を抱きとめた檮原の地 坂本竜馬 千枚田 吉村虎太郎 ◎ 湖西のみち 近江 このあわあわといた国名を口ずさむだけで 詩が始まる 「楽浪の志賀」という古代の大集落が沈む 2007/09/19
tecchan
0
ビジュアル版「司馬遼太郎『街道をゆく』」の解説として書かれたものをまとめた作品。街道をゆくの全貌、司馬遼太郎がこのシリーズで描こうとしたものがわかりやすく説明されている。さらに、後書きで著者は、このシリーズでは、天皇が全く対象となっていないこと、そして、その訳は、直前にあった三島事件が影を落としているのではないかと指摘する。2022/01/28