出版社内容情報
国土そのものを自分自身でつくってきたオランダにとって、
将来を想定して現在を営むというのは、詩でなく、土工の一鍬一鍬の
現実であったし、いまもそうありつづけている――近代的市民精神が
いち早く開花したオランダ。アムステルダムから大堤防やブラバント地方、
そしてベルギーにまで足を延ばして、エラスムスやスピノザ、レンブラント、
ゴッホらを育んだ風土に触れ、また日本の近代化に果たした役割を思う。
目次
事はじめ
光る温室
三人の迎えびと
ハイネと“オランダ人”
飛ぶオランダ人
名よりも実
流入者と自由
都市物語
鰊学校
慈愛号〔ほか〕
著者等紹介
司馬遼太郎[シバリョウタロウ]
1923年大阪府生まれ。大阪外事専門学校(現大阪外国語大学)蒙古科卒業。60年『梟の城』で直木賞受賞。75年芸術院恩賜賞受賞。93年文化勲章受章。96年死去。主な作品に『国盗り物語』(菊池寛賞)、『世に棲む日日』(吉川英治文学賞)、『ひとびとの跫音』(読売文学賞)、『韃靼疾風録』(大佛次郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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