出版社内容情報
アイルランド人は、客観的には百敗の民である。が、主観的には
不敗だとおもっている――ダブリンからアイルランド西部のゴールウェイ、
そしてアラン島へ。荒蕪の地で形成された不屈のアイルランド魂と
ケルト的神秘への道。10.5ポイントという大きな活字によって
身近になった司馬遼太郎の世界。詳細な地図や当時の雰囲気を表す写真を
多数収録。巻毎の索引など、特色あふれる編集による新シリーズ。
目次
ジャガイモと大統領
ケルト的神秘
百敗と不滅
ゲール語
『静かなる男』
須田画伯と“アラン島”
ゴールウェイの雨
イルカのお供
カラハと葬送曲
岩盤の原〔ほか〕
著者等紹介
司馬遼太郎[シバリョウタロウ]
1923年大阪府生まれ。大阪外事専門学校(現大阪外国語大学)蒙古科卒業。60年『梟の城』で直木賞受賞。75年芸術院恩賜賞受賞。93年文化勲章受賞。96年死去。主な作品に『国盗り物語』(菊池寛賞)、『世に棲む日日』(吉川英治文学賞)、『ひとびとの跫音』(読売文学賞)、『韃靼疾風録』(大佛次郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tadashi_N
29
アイルランドは欧州の端っこ。チョット昏い感じが良かった。2018/09/26
キムチ27
16
山仲間から薦められ、一挙にアイルランドへ。ケネディやボノでしか知らない民族性と激しい自主独立運動、アイリッシュセーター、妖精の国、宗教論争・・ もっと詳細な イギリスとの血塗られた歴史、輩出した作家と文の底を流れるDNA的見解を面白く読んだ。ハーンが妻の節子の語りで怪談を綴ったくだりは面白い。 ダブリン市民って題名しか知らないが、そのうち読んでみよう。2013/11/08
春ドーナツ
2
「拾い読み」紀行も本書で最後となった。寂しい。「国内篇も読めば良いではないか」と思う気持ちも芽生えつつあるけれど。今の私の心は欧州を向いているしな。2016/02/18