内容説明
明治の世が始まって間もなく、徴兵制そのものや悪化する待遇に不満を抱く近衛兵士が天皇への強訴を計画し、叛乱を起こした。しかし、それは事前に露見していたのみならず、五十余名もが処刑、さらには「軍人勅諭」など大日本帝国陸軍の完成へと利用されていく。そこにいったいどのような陰謀があったのか。闇に葬られていた「竹橋事件」を掘り起こした執念のノンフィクション。
目次
埋葬
風のとまった七月
口火
空白の三日間
たじろぎ
近づく足音
革命は可なり
身の上話
血判状
露草
火門封印
皇居へ
王子行軍
苦役の日々
時間への旅
著者等紹介
澤地久枝[サワチヒサエ]
1930年、東京生まれ。ノンフィクション作家。幼少期に家族と「満州」に渡り、敗戦で引き揚げる。49‐63年、中央公論社勤務。その間、早稲田大学第二文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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