岩波現代文庫
戦後保守党史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 369,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006031312
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0131

内容説明

小泉政権の登場と二〇〇五年秋の総選挙を経て自民党は変貌した。その支配と優位は一九五五年の保守合同以来半世紀になる。環境激変の中でのこの継続は何を意味するのか。著者は保守内部の路線の違いを発掘し、吉田、鳩山、岸、佐藤、田中など権力者の人間像の素描に力を尽くして戦後保守政治を分析する。本格的な学問研究の書であり、旧い自民党の実態を知るための入門書。

目次

第1章 混迷の再出発
第2章 本流路線の形成
第3章 長期安定の装置
第4章 政治主義の挫折
第5章 経済大国への道
第6章 最後の安定政権
第7章 本流の行き詰り
第8章 「革新保守」の路線
第9章 体制崩壊の過程
終章 戦後保守の分裂と変質

著者等紹介

冨森叡児[トミノモリエイジ]
1928年京都市に生まれる。51年同志社大学文学部社会学科卒業。53年コロンビア大学大学院修士課程修了、朝日新聞社入社。政治部長、編集局長、常務などを歴任。93‐98年東海大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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coolflat

14
戦後の混乱期に再出発をしたいくつかの政党が、どうして保守合同に辿り着いたのか。保守合同で構築された55年体制の下で、経済大国への道をどう歩んだのか。55年体制のほころびが徐々に顕在する中で、どのような補修作業を続けたのか。戦後(1945年)から宮沢政権崩壊(1993年)まで。冷戦にあたる時期の自民党の歴史を追っている。「戦後保守」の歴史は、93年の宮沢政権の崩壊で終わったと筆者は言う。なぜなら冷戦終結と密接に絡んでいるからだ。冷戦終結による経済のグローバル化に55年体制が対応できなかったことから来ている。2017/08/15

中島直人

8
戦後の自民党史を一通り辿ることが出来る。戦後70年を経ても未だに生き続ける保守政党の足跡。長年直に政治家と関わり合ってきた著者による、生々しい物語は読み物として非常に面白い。2014/10/31

熱東風(あちこち)

3
北岡伸一氏の『自民党 政権党の38年』を読んだ時から、本書も読まねばと思いつつ積読状態だったのを消化。/とても面白かった。戦後直後は「歴史物」として、そして何となく顔をマスコミで見て覚えているような政治家が活躍し遂に55年体制の崩壊を迎える頃は実体験の歴史として、生々しい政治権力闘争の様を読ませてもらった。/やや余談めくが、自分が自民党の権力闘争というものをリアルタイムで感じたのは竹下登の田中角栄への造反。正月挨拶に行って門前払いを食らわされたのが強く印象に残っている。2018/02/17

本命@ふまにたす

1
第二次大戦後、55年体制の崩壊の時期までの保守政党の歴史をたどる。社会の中での保守党の位置付けなどよりも、良くも悪くも自民党の党内抗争がメインに取り上げられている印象を受けた。2021/11/22

tiki

1
保守党内の攻防の歴史が良くわかります。自民党の今後を考える上での良い副読本になるかも。2013/01/27

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