出版社内容情報
「主婦」は幸せな人生とされる一方,母子ともに社会から切り離されているゆえの病理を抱えてきた.この状況に主婦自らが光をあて,子どもを預け学ぶ条件を築いた実践から,女が自分の人生を生きるための方途を探る.
内容説明
「主婦」は女の幸福な人生と見なされる一方、母子ともに社会から切り離されているゆえの病理を抱えてきた。この状況に主婦自らが光をあて、子どもを預けて学ぶ条件を築いた実践がある。公民館職員として現場に立ち会った著者が、女と子どもそれぞれが成長する契機としての、学習・保育のあり様を語る。毎日出版文化賞受賞作をもとにした新編集版。
目次
第1部 子どもからの自立(国立市公民館保育室のあゆみ;子どもをあずけて学ぶということ;女と学習を考える視点)
第2部 赤ちゃんことばの世界(子どもをあずけること・あずかること;現代の母性を考える;幼児的環境;親離れ・子離れ考;赤ちゃんことばの世界)
著者等紹介
伊藤雅子[イトウマサコ]
1939年生まれ。99年まで東京・国立市公民館勤務。女の問題を軸に、市民の学習活動にたずさわる
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感想・レビュー
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ゆう。
21
公民館で保育室を開設した著者の実践から、主婦とは何か、子育ての社会化とは何かを考えることのできる本です。女性の社会的解放と子どもの発達保障の両立のためには、何が必要なのか考えることができると思います。3歳児神話のおかしさが、主婦としての女性を家庭にしばり続けている実態も読み解くことができました。2016/05/22
タナマコ
0
女の生き方を考えてるときに読み、影響を強く受けました。子育てしている人にお勧めです。
さちゃ
0
70年代の本とは思えないほど鋭い問題提起がされている。公民館保育室の話題を中心に、大人の女性が学ぶこと、子どもをあずけることなどについて述べられており、母、子という関係に対する新たな考えをもたらしてくれる。2009/08/06