出版社内容情報
現代中国の路地裏を歩き,広大な風景の回廊に佇み,日本語で書く米国人作家は何を記したか。庶民の肉声に耳を傾け,旺盛に対話する中で想起した中国像とは何か。歴史に堆積された想念,人々の生々しい好奇心との出会いから私小説的紀行文学を紡ぎ出す。古都開封にて,千年前に中国人になったユダヤ人がいた痕跡を発見するくだりは圧巻。
内容説明
中国の路地裏を歩き、庶民と言葉を交わす。広大な風景の回廊に佇み、歴史に堆積された想念との出会いから至高の私小説的紀行文学が紡ぎ出される。あの中国は、中国人ではない「我」にとって何であるのか。西域から黄河の流域まで無数の方言を聞き、それらの声を日本語に翻訳するかのように著者は綴った。やがては古都開封にて、千年前に中国人になったユダヤ人が存在していた痕跡を発見する。非西洋へ越境したワールド・フィクションの書き手が綴った等身大の中国。
目次
1 ジパングから
2 我的中国
3 革命夢幻行
4 千年紀城市
5 客死の村
6 軍事博物館にて
7 和室の中の大陸
著者等紹介
リービ英雄[リービヒデオ]
1950年アメリカ生まれ。少年時代を台湾、香港で過ごし、67年に日本に初めて住む。その後日米往還を繰り返し、プリンストン大学大学院博士課程修了、プリンストン大学、スタンフォード大学で日本文学の教授を務める。四〇歳直前から日本に定住し、日本語による作家として活躍。92年、『星条旗の聞えない部屋』(講談社)でデビュー。西洋世界から非西洋世界へ越境した書き手として注目される。主著『千々にくだけて』大佛次郎賞、『仮の水』伊藤整文学賞(いずれも、講談社)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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