岩波現代文庫
橋川文三セレクション

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  • サイズ 文庫判/ページ数 569,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006002572
  • NDC分類 081.6
  • Cコード C0110

出版社内容情報

橋川文三(一九二二―八三)は戦中派世代の論客として活躍するとともに、日本政治思想史の専門家として、正統派の学問では忌避されがちな人物やテーマに取り組んできた。今日、日本においてナショナリズムが亢進するなか、その独創的な研究はあらためて注目を集めている。橋川の代表的な論考が1冊で読める珠玉のアンソロジー。

内容説明

橋川文三(一九二二‐八三)は戦中派世代の論客として活躍するとともに、日本政治思想史の専門家として、正統派の学問では忌避されがちな人物やテーマに取り組んできた。今日、日本においてナショナリズムが亢進するなか、近代国家システムからこぼれ落ちたエートスを掬うその独創的な研究は、あらためて注目を集めている。橋川の代表的な論考が一冊で読める現代文庫オリジナル編集のアンソロジー。

目次

第1章 歴史意識
第2章 明治国家とナショナリズム
第3章 超国家主義と全体主義
第4章 保守主義
第5章 三島由紀夫
第6章 回想

著者等紹介

橋川文三[ハシカワブンゾウ]
1922年長崎県対馬に生まれ、広島で育つ。1945年東京大学法学部政治学科卒。日本政治思想史。元明治大学教授。83年没

中島岳志[ナカジマタケシ]
1975年生まれ、京都大学大学院修了。北海道大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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かんがく

10
最近、近代思想史の本を読んでいるとだいたい著者の名が出てくるので気になって手に取った。明治のナショナリズム、昭和の国家主義、柳田國男の保守主義、そして三島由紀夫について。現在の政治思想研究にかなり影響を与えているなという印象。当時、まだ戦後間もないころにこういったテーマを扱った意義は大きい。2018/08/26

マウンテンゴリラ

1
橋川文三という人物に対してというより、中島岳志氏のセレクションによる評論集ということに興味を覚えて読み始めた。文学についての理解も素養もない私は、本書の文芸評論的な内容に殆んどついて行けなかった。ただ、理念を優先させる啓蒙主義、進歩主義、歴史主義などに対して、実生活者としての人間への親しみと、人間理性一般への懐疑に基づいて批判を向けていることには深い共感を覚えた。その一方、保守主義が、単に革新への反動や復古主義的なものではなく、歴史意識に根差された真に大人の思想的態度であると確信することが出来た。2015/03/12

ななっち

1
橋川文三、西郷隆盛論や明治のナショナリズムを読んでいますが、再度重複しつつ読んでみて、その感性、またその文章も素晴らしいと感じます。保守論客の中でも、文章のデリケートな表現、含みを持たせながらも簡潔な表現は、それそのものが美しい。評価その前に、あまりに早世だったのではないかと思います。2012/05/01

ダッシュ

0
橋川文三の数少ないセレクション 本書からは橋川の日本の思想に 潜むものとは何かを 考えさせられる。2012/10/01

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