岩波現代文庫
明治の文化

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  • サイズ 文庫判/ページ数 390,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006001681
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0121

内容説明

明治人は西欧文明の衝撃をどのように受け止めたのか。そしてどのような国家を構想したのか。底辺の民衆の思想に視座を据え、各地に残る憲法草案や結社の動きなど、自ら発掘した原史料を駆使して、明治文化の全体像を歴史の躍動の中に描きだした。民衆思想史の方法で日本の近代像を一変させた著者の代表作。

目次

序章
1 草の根からの文化の創造
2 欧米文化の衝撃
3 “放浪の求道者”
4 漢詩文学と変革思想
5 民衆意識の峰と谷
6 明治文化の担い手
7 非文化的状況と知識人
8 精神構造としての天皇制

著者等紹介

色川大吉[イロカワダイキチ]
1925年千葉県に生まれる。48年東京大学文学部卒業。日本近代史家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Midori Nozawa

7
大変によい本でした!まさかこんな素晴らしい本に出合えるなんて!義弟夫妻は同じ大学で著者から教わったみたいです。本書のまんなか辺は一番ダレてしまったのですが、後半はぐいぐいと引っ張られました。明治の天皇制がどんなふうにして国民に浸透させられたか。道徳や国語で検定された読み物が実に功を奏したようです。楠正行、水師営など90代の知り合いの方から聞いたこともあります。家族国家という概念で、天皇を頂点とする家族というこじつけは通用しないと著者。見ず知らずの他人をまるで家族の一員とは無理があると。共同幻想理解できた。2020/07/01

AKa

3
文化といっても、ブルジョワではなく庶民、都市部ではなく農村部に焦点を合わせた叙述。それ故に活力溢れる民権運動期から、暗黒の明治後期という史観であり、それに対する怒りは、時代的なものや、熱心な共産党員だったこともあり、近代日本人の意識に深く植え付けられてしまった天皇制批判へと収束する。97年刊の同時代ライブラリー版あとがきにある通り、今の視点からいくらでも批判できるだろうが、逆に「今、何が批判されているのか」というのも大事だな、と。2019/03/05

iwasabi47

2
色々とあとの研究比較しないといけないが、勉強になった。近世豪農層の評価、難しい。2021/06/13

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