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岩波現代文庫
死の民俗学―日本人の死生観と葬送儀礼

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  • サイズ 文庫判/ページ数 279p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006000820
  • NDC分類 385.6
  • Cコード C0139

出版社内容情報

古来日本人は「死」をどのように受け止めてきたのか.遺骨崇拝の源流,神話に見られる生と死の世界観を探り,葬送儀礼,なかでも天皇の死をめぐる儀礼構造の分析から,日本人の死の観念の特色を浮かび上がらせる.

内容説明

古来日本人は「死」をどのように受け止めてきたのか。本書では、日本人の遺骨崇拝の源流を探り、死と葬送の儀礼、なかでも天皇の死をめぐる儀礼の構造の分析から、日本人の死の観念の特色を受かび上がらせる。そして天皇の生理的な死と社会的な死の差の考察から、王権とその継承の視角にも新たな光をあてる。

目次

1 死と民俗―遺骨崇拝の源流
2 神話に現われた世界像
3 大嘗祭と王位継承
浄穢の中の王権
二つの肉体―チベットにおける王位継承と転生思想

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年生まれ。東北大学大学院博士課程修了。現在、国際日本文化研究センター所長。宗教学、思想史専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

10
死の比較宗教学。かつてギリシャの古代都市はアクロポリスとネクロポリス(死都)と区分された幾何学的な建設プランで形成されていたという。埋葬地でもあるネクロポリスはテーベにも見られ、ナイル川を挟んだ西岸は王墓、貴族の墓から成立っていた。それは日本にもあり「奈良盆地をその北辺からたどると、まず佐紀丘陵から東側の山麓地帯へ…鳥見山周辺から飛鳥・越智岡丘陵を巻いて葛城山の東麓へ…馬見丘陵を経て生駒山地の古文群へとつらなって…その景観は大和平野ー奈良盆地を円周状に取り囲むネクロポリスの包囲網といった趣きを呈している」2020/02/24

刳森伸一

6
解説にもあるようにタイトルが内容にも即していないのも問題だが、それよりも論考がやや雑で恣意的なのがいただけない。2018/12/05

つる

5
やっと読んだ、2〜4章を要再読。構成がいまいち、それぞれは単体として読めば興味深いけれど解りづらい。さらに、5章の内容はこのタイトルにはあっているものの副題(日本人の死生観〜)からは外れている。せめて4章の内容と合わせて比較する内容に構成し直してあればよかったかも。2010/06/10

海辻

4
一般的日本人というよりも、天皇家の葬送や先帝崩御に続く皇位継承時の儀礼が多く記載されます。他国とは違い先帝の霊威が次代に移るという血ではなく魂の継続性により、世界にも類を見ない万世一統の皇室が保持されてきたのではないか。古代大嘗祭では先帝の骸と同衾し、霊威の移譲を行っていたのではないか。即位の礼と大嘗祭との相対性など示唆に満ちた数々の論が詰め込まれてました。2010/03/08

にたす

3
最初の方は面白かったけど、天皇やら仏教やらのワードが出てきたところで僕の守備範囲外に。読み終えたけどつまらなかったです。解説にもあるようにタイトルに騙された。2010/03/10

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