岩波現代文庫<br> 宗教と非宗教の間

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岩波現代文庫
宗教と非宗教の間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 343p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006000479
  • NDC分類 160.4
  • Cコード C0114

出版社内容情報

西田幾太郎に学び,西欧思想研究の傍ら参禅し,独自の宗教哲学を拓いた西谷啓治のエッセイ集.現代における行・遊び・閑の意義,芭蕉の「捨身」,漱石の「自然」論など,「ニヒリズムの超克」を追究した生涯の思索を探る.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

34
仲間内の読書会のテキスト。エッセイ集とはいえ、宗教学の大家である著者の文章は奥が深く、全員で会読をしてもなかなか理解が及ばないことがしばしばだった。頭の体操、ボケ防止という観点からは、少なからず成果があったかも?本書に収録してあるエッセイには、初出が今から70年以上前のものがあり、二昔もそれ以上も前のことが書かれている。田舎の風景も都会の空気も、現在とは随分違ったものだったろうけれども、それを一人の著者の目を通して学んだことは、得がたい経験であったように思う。「本」という媒体の面白さも感じた会読であった。2020/11/02

たしかにわたしがうえのです。

4
基本的には西谷のエッセイ集からのもの。というか、西谷は体系的な哲学者ではないので、狭い意味での「エッセイ」である。上田先生の解説を見ればわかるがことではあるが、「人間としての西谷」がどのような問題意識を持って哲学乃至宗教哲学をしていたかがよくわかる本である。特に「私の哲学的発足点」と「私の青春時代」は大事である(と僕は)思っている。ただ、これも後になって書いたものではあるので、それが「本当」なのか?という問題は付きまとわざるを得ない。2011/11/08

雁林院溟齋居士(雁林)

3
西谷啓治のエッセイ集。彼の基本的な哲学乃至は宗教哲学の考え方や人間西谷の遍歴が簡明に語られている。根源的なニヒリズムに対峙し、科学技術や人権思想等を中核とする「主体」の合理主義の絶対化に反対し、その虚を衝き、「遊び」や「大閑」、「信」、知行合一的に「法」と一致した「行」、芭蕉論での「狂」など、東洋的な、仏教的な或る種の「自然=宗教哲学」とも言うべきものを表明している。その思索の地下水脈には、冒頭の「太陽と蜥蜴」という掌編で分かるように、永遠的で根源的な、全体的で歴史的なる生命への飽くなき探求が流れている。2013/05/06

i-miya

0
2009.05.20 P314西谷敬治とは1900-1990西田幾多郎のもと一生京都京都大学教授存在の意義を継ぐ30代で2年半、ドイツ留学立山山脈桜貝奥能登夏目漱石と西田幾多郎 人生で第一義的なものに関して真実で真剣であるということ 自分はあくまでも自分である、という自覚を失わず人格的な自由と独立を失わないということ 住み慣れた東京を去ること―京都、西田今でも西田先生が怖い シェリングの綿密な研究 京都相国寺僧堂における参禅 2009/05/22

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