出版社内容情報
「ダンス部の顧問になってほしいんですけど」と生徒に頼まれた教師がひらめいたのは,部員不足の俳句同好会とダンス部の合体だった――俳句とダンスのコラボレーションという意表を突くアイデアで,国語の苦手な高校生たちに俳句のおもしろさを伝えた著者が,型にしばられず
内容説明
「ダンス部の顧問になってほしいんですけど」と生徒に頼まれてひらめいたのは、部員不足の俳句同好会とダンス部の合体だった!俳句とダンスのコラボレーションという意表を突くアイデアで、国語の苦手な高校生たちに俳句のおもしろさを伝えた著者が、型にしばられずに日常を写し取る俳句の魅力を語ります。
目次
1 “踊る俳句同好会”誕生
2 俳句は日常だ
3 写す俳句感じる俳句
4 俳句の約束事
5 「写生」って何だろう
著者等紹介
今井聖[イマイセイ]
1950年生まれ。明治学院大学経済学部、文学部卒業。私立横浜高校で教鞭を執るかたわら、俳人、脚本家として活躍。俳句を加藤楸邨に師事し、1996年俳誌『街』を創刊主宰。脚本を馬場當に師事し、映画『エイジアン・ブルー浮島丸サコン』(1995年)の脚本を山内久と共同で執筆。著者が指導する横浜高校俳句同好会は、1999年第2回神奈川大学全国高校生俳句大賞で最優秀賞(個人)及び団体賞(優秀高校)を受賞、また同年、横浜市金沢区の区民栄誉賞を受賞。2011年度NHK全国俳句大会ジュニアの部選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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joyjoy
6
「写生」とは?が語られた最後の章が特に心に残る。我々は毎日、数多の「詩」になるカットに遭遇しているのに、どうして気づかないのか。美しいもの、情緒にかなうもの、「詩」になるものを、「先入観」によって無意識のうちに選択してしまっているから。。。この自動制御から解放され、瞬時瞬時に展開する何万カットのなかのあるひとつを、「気づいて」拾い上げること。たしかに奇跡のような試みであるなぁ。ここにも「センス・オブ・ワンダー」に通じるものがある。2022/07/26
ぱせり
5
第一章の「踊る俳句同好会」小説を読むようなおもしろさだった。そして、俳句で写生すること、「毎日瞬時瞬時に展開する何万のカットの中のあるひとつを、僕らは「気づいて」拾い上げることができるか」「僕らは本意だの古典だのの感動に気遣うことなく、自分個人の体験を堂々とわがままに詠えばいいのです」心に残る言葉。2022/12/17
スズツキ
4
序盤の部活結成の話は面白かったが、それだけの作品だともいえる。2015/10/02
ふう
4
超進学校でない高校の生徒が部活で俳句、というのは1章だけで、あとは解説本。解説はわかりやすいけれど改めて言うことでもないかな、と。2015/05/21
みみこ
1
部活の話は導入としては良かったけど、本の題名からすると肩透かし。そういうものだと知っていて読めば、初心者には分かりやすい。2018/02/19