出版社内容情報
東京から大阪まで新幹線で水の体験をしよう.車窓を流れ去ってゆく川や湖は,さまざまな表情を見せてくれる.水の豊かな川,水のない川,澄んだ水,濁った水.ダムや堰,浄水場などの施設とともに,それらの果たす役割,かかえる問題を分析する.わずか三時間の旅から日本の自然と文化が見えてくる.水を見る眼を養うのに絶好の書.
内容説明
新幹線に乗って東京から大阪まで時速200kmの水の旅をしよう。車窓を流れ去ってゆく川や湖は、さまざまな表情を見せてくれる。水の豊かな川、水のない川、澄んだ水、濁った水。それらの果たす役割、かかえる問題を水問題の専門家が見つめてゆく。神奈川県に水不足のない理由、丹那トンネルの湧水を水源とする町、濃尾平野の水の豊かさなど、わずか3時間の旅から日本の自然と文化が見えてくる。
目次
1 東京から小田原へ
2 小田原から静岡へ
3 静岡から名古屋へ
4 名古屋から京都へ
5 京都から大阪へ
6 東京の水を考える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のん@絵本童話専門
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電車×水に関する事象という組み合わせが斬新!東京から大阪まで車窓から見える水施設について、解説を加えている。水をめぐる様々な問題にも言及しており、科学、社会、政治などいろんな分野から水について考えることができる。鉄オタにも刺さるのではないかと思うほど、電車の知識も含まれている。新版も別の作者さんで2015年に出版されている。2024/02/27
べしぇ
0
中で印象的だったのは、富士市の廃水問題の解決に、廃水処理の方法を変えるのではなく、生産方法の変更を行うということで対応したこと。また、多目的最適化の問題もダムにかかわる水を使い捨てするシステムにも疑問を呈している水利権の問題についても2014/06/06
みそ
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河川や上下水道、排水、湖などから、市民運動や行政、企業の関わり方まで、東京から大阪まで新幹線沿いに水の動きを追います。日本は自然保護や環境保護の考えを、行政を中心に軽んじてきたようです。1990年あたりの時事的なものを汲み取った部分も多く、当時のことを知るのにはいいですが古くなっているので、また新しく現代の風景や状況とリンクして書かれてほしい本でした。2022/06/23