岩波新書<br> 地域に希望あり―まち・人・仕事を創る

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岩波新書
地域に希望あり―まち・人・仕事を創る

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  • サイズ 新書判/ページ数 244p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004315476
  • NDC分類 601.1
  • Cコード C0236

出版社内容情報

地方消滅と名指しされた村を「守る側になる」と増えたIターン・Uターンの移住者。地元合意に立脚してプライド高き商店街を再生した、まちづくり株式会社。自然エネルギーや有機農業で半農半Xを推し進めるビジネスマインドのNPO――経済成長よりも共感に軸をおく人々のチャレンジは止まらない、その最新の現場報告。

内容説明

「地方創生」の掛け声より早く、魅力ある地域を創ってきた取り組みがある。山村の可能性、有機農業や自然エネルギーによる循環経済、復活した商店街、「消滅可能性一位」の村へ向かう移住者、協働の場を拓く地元の人材―地元愛と環境共生型のビジネスマインド、そして「豊かさ」の新しいモデルの現在を丁寧にルポ。

目次

序章 移住が増えてきた「消滅市町村」第一位の村―群馬県南牧村
第1章 山村に希望あり―島根県邑南町・旧弥栄村・旧柿木村
第2章 自然エネルギーが地域を開く―福島県会津地方、岐阜県石徹白地区
第3章 漁業者とNGOの協働で地域を結い直す―宮城県旧北上町、福島県相馬市
第4章 地域再生の柱としての商店街―香川県高松市、宮城県丸森町大張地区
第5章 NPOが創り出す、ゆうきの里―福島県旧東和町
第6章 有機農業と地場産業の連携による地域循環型経済の誕生―埼玉県小川町

著者等紹介

大江正章[オオエタダアキ]
1957年神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。コモンズ代表、ジャーナリスト、アジア太平洋資料センター共同代表。関心領域は農・食・環境・アジア・自治など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

28
いまの若者:集落はあたたかい。放っておかれないから、うれしい。農山村の高齢者は食べものを作れるし、火はおこせるし、燃料も自給できてカッコイイ(18頁)という。中山間地域共通の要素:木炭、木材、椎茸、わさび、山菜などが収入源で、農産物は自給的(53頁)。この季節は、あずき菜とかとうのごぼうとか。GNPではなく、GLHという地域総幸福が国民経済の新指標となることを提言する(64頁)。今のGDPでは先進国らしさが疑わしいので。2015/06/14

えも

17
大江氏の「地域の力」から7年後の続編。群馬県南牧村、島根県邑南村、会津、石徹白、宮城県北上町、高松市、福島県東和町、埼玉県小川町など、農業、林業、水産業のほか、商店街再建の事例もあり、現地へ行きたくなります。2016/05/28

メタボン

16
☆☆☆★ 取り組み方次第では中山間地域でも人口減少をとどめられることを示唆した本。ただし生活の価値観を何に置くかというのは個々人の考え方もあり、所得が低くても自然の中で毎日充実していると考える若者は、それほど多いとも思えない。スローライフにあこがれはするものの、半農半Xのように、やはり農業だけでは食べていけないのも事実。むしろ高松の丸亀の事例のように、地方都市の活性化が現実的な処方箋のような気がする。2015/09/16

ひかりパパ

7
「地方消滅論」がいかがわしいものだと考えるものとしては題名通り地方はまだまだ捨てたもんじゃないという感を強く持った。本書では企業誘致や公共事業依存の従来型の政策では未来がないことを示し、第二次、第三次産業偏重の経済成長路線から自然との共生を重視し農ー食ー自治をキーワードとする内発的発展路線への転換を説いている。本当の豊かさとは何かを考える一冊。2015/05/28

skunk_c

6
アジア太平洋史料センターという、鶴見良行、村井吉敬で知られる東南アジアでのNGO活動などで知られる団体に所属する著者が、自身の関わる東北復興NGOを初めとして、日本各地の山村、農村、地方都市の中で、独自の活動により活気をもっている地域を取り上げたルポ。半農半X、NPOや会社組織の立ち上げによる例、Iターンの若者を暖かく受け入れる最過疎地、有機農業の可能性など、批判的見方も織り込みながら、愛情溢れる地に足の付いた報告は読んでいてわくわくする。まさに『地方消滅』とは正反対の視点。机上の論理とは異なる現実だ。2015/07/25

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