岩波新書<br> “老いがい”の時代―日本映画に読む

電子版価格
¥858
  • 電書あり

岩波新書
“老いがい”の時代―日本映画に読む

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 214,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004314752
  • NDC分類 778.21
  • Cコード C0236

出版社内容情報

一本の映画を見終って〈老いがい〉という言葉が浮かぶかも知れない。生の軌跡が流れ込み、人それぞれ独自の可能性にみちた、思いがけない未知なる〈老いがい〉。人間の成熟を描いた巨匠、リアリズムの新世代、老け役の謎、不良老人、かわいくないお婆ちゃん……戦後日本映画が描いてきた様々な老いの扉を開いてみよう。

内容説明

家族のなかの「老い」を通じて新旧社会の連続/非連続性を問いかける―日本映画はそこから戦後をスタートした。成熟と枯淡の理想、孤独と不安のリアリズム、そして固有の生の軌跡の“老いがい”へ。視線を移しつつ、数多くの映画が濃密な集積となって、いま私たちの前にある。誰もが向かう未知なる時間、“老い”への手掛かりとして。

目次

第1章 動く座標軸―老いの理想からリアリズムへ(老いの理想―巨匠たち;老いのリアリズム―次世代の監督たち)
第2章 老いの万華鏡―それぞれの意味場(笑って泣ける―人気娯楽映画;老け役―虚像と実像の間;思いがけない老いの正体)
第3章 「生‐老‐死」をつなぐ―「老いる」の地平へ(内なる老いの呼び声;「痴」がひらく世界;死は生の道連れ)
第4章 「昭和」を老いる―忘れられた老いを忘れないために(老いは証言と継承、記録である;境界を生きる)

著者等紹介

天野正子[アマノマサコ]
1938年広島市生まれ。千葉大学、お茶の水女子大学の教授を経て、東京家政学院大学学長、お茶の水女子大学名誉教授。異質性や多元性の交差/交流が何を生むかという視点から、社会学、とくにネットワーク論やジェンダー論、生活文化論の研究を進める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コニコ@共楽

3
超高齢化社会の中で、日本映画に“生きがい”と“老いがい”を感じさせる人生の先輩たち。黒澤監督、小津監督から今に至るまでの名作をあらためてみたくなりました。2014/11/05

keroppi

2
様々な日本映画を通して「老い」を語る。「老い」を描いた日本映画は、まだまだあるぞと思いつつ読み進みました。少し総花的な感じもしますが、こういう視点で「老い」と「日本映画」を語ることが、とても新鮮に見えました。2014/05/09

yo27529

1
どんな本かなって?手にしました。日本映画の中で扱われる「老い」についていろいろな映画(ドキュメンタリーもふくめて)をとりあげています。特に後半の「さまざまな昭和」には感銘をうけました。表題のわりに出色の映画エッセイです。それにしても3月発行の岩波新書4冊中3冊が女性の著者によるもの。時代もかわりました。というかこんなこと書き込みする自分も一種のドグマにとらわれているということなのですね。2014/04/11

のせなーだ

0
♥老いは記憶である♥--老いに固有の時間の流れ--過去の世界を蘇らせ、 生き直す時間--過去とは自分が生きている実感を抱くことのできた時間♥ 「生命の相互ケアのしくみ」が重要。若い世代に読まれるべきだな。 2015/01/14

まゆみり

0
興味のある映画がいくつかありました2014/08/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7998681
  • ご注意事項