出版社内容情報
東日本大震災は,臨海地域の開発に依存してきた近代日本への警告である.無思慮な開発は国土の脆弱性を増し,大洪水の危険は高まっている.防災を行政に依存するあまり自助の意識の薄れた人々は,その可能性すら考えない.水源地の森林から河口の海岸まで,川の流域全体を統一した保全思想と,防災立国の発想が必要だ.
内容説明
東日本大震災は、臨海地域の開発に依存してきた近代日本への警告である。無思慮な開発は国土の脆弱性を増し、大水害の危険度は増大している。一方、人々は防災を行政に依存するあまり自助の意識が薄れ、災害の可能性すら考えない。水源地の森林から河口の海岸まで、川の流域全体を統一した保全思想と、防災立国の構想が必要だ。
目次
序章 気候変動と水害
第1章 社会とともに変わる川(日本の治水;水害は社会現象;無思慮な開発;歴史記録に学ぶ)
第2章 川にもっと自由を(堤防という文化;信濃川の分水とその後遺症;河床の土砂;河川事業に伴うマイナスの影響)
第3章 流域は一つ―水源地域から海岸まで(国土インフラとしての森林と地下水;ダムにより水没する人々;いま平野を水害が襲ったら;海岸の逆襲)
第4章 川と国土の未来(文明と災害;ハード対策の限界と新しいソフト対策;災害文化の復活;水害激化に備える国づくり;景観の劣化の意味するもの)
著者等紹介
高橋裕[タカハシユタカ]
1927年静岡県に生まれる。1950年東京大学第二工学部土木工学科卒業。現在、日仏工業技術会会長、東京大学名誉教授。専攻は河川工学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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