岩波新書<br> 政権交代とは何だったのか

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岩波新書
政権交代とは何だったのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 241,/高さ 17cm
  • 商品コード 9784004313472
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0231

出版社内容情報

政権交代直後の期待感は、すぐさま幻滅へと変わり、いまや政党政治に対する忌避感すら拡がっている。なぜ政治主導で「生活第一」への政策転換を進めることに失敗したのか。この二年間の軌跡をたどりながら、政策形成のあり方、政と官の関係、国会政治の形などから民主党政権の成否を検証。大震災後の民主政治の課題を考える。

内容説明

政権交代への期待感は幻滅へと変わり、いまや政党政治に対する忌避感すら拡がっている。なぜ政治主導で「生活第一」への政策転換を進めることができなかったのか。政権交代後の二年間の軌跡をたどり、政策形成のあり方、政と官の関係、国会政治の形などから民主党政権の意義と限界を冷静に検証。大震災後の民主政治の課題を考える。

目次

第1章 民主党政権の軌跡
第2章 統治システムの構築をめぐる試行錯誤
第3章 政治主導による政策転換の成否―なぜ失敗し、どこで成功したか
第4章 政党政治と国会の刷新
第5章 政治学は民主政治に貢献したか
第6章 民主主義へのシニシズムを超えて

著者等紹介

山口二郎[ヤマグチジロウ]
1958年岡山市生まれ。東京大学法学部卒業。現在、北海道大学法学部教授。専攻は行政学・政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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樋口佳之

52
政治指導者が官僚の助けなしに政策形成を行うことは不可能である。その点で、民主党は政治指導者と官僚との適切な役割分担や距離感を確立することに失敗した/端から見ていても全くその通りだったな/2011年12月時点での著者の総括の書/80年代にはリアルには想像もしなかった政権交代(自民党の下野)、次は3度目になる訳で3度目の正直となってもらいたいもの。2021/10/05

浅香山三郎

10
2012年1月刊の本で、この年の12月に民主党政権は崩壊する。著者は今も野党共闘の応援者であり、民主党に親近感をもつ人物だが、この時期には政権への期待が幻滅に変はり、政党政治への忌避感にも繋がると断じてゐる。一方で、「まだ絶望を語るときではない」として、失敗を検証してこれからに繋げたいと試みる。官僚組織との関係や党内抗争など、失敗要因は多々あるが、社会的な課題の政策化の仕組みをこれまでと違ふカタチで構築できなかつたことも大きいといふ。未成熟なまま3.11の地震と原発事故に遭ひ、野田政権も↓2021/11/01

がっち

9
自民党は糞だと言い続けて、民主党政権になってそれが失敗したかどうだったのかという評価本である。正直面白い。山口先生の自省本といったものだが、自ら間違いを認めて、分析するというのは学者として立派である。民主党は失敗したともうかがえるが、それは失敗ではなく成功でもあった。問題は失敗から何を学ぶかであり、そうではないと政策は進化することはないだろう。2013/06/12

Humbaba

6
誰もが満足する政治というのは,非常に難しいものである.この度の政権交代は,残念ながら失敗であったと言わざるをえない.失敗した時に大切なことは,何が悪かったのかをしっかりと検討することである.2012/04/24

壱萬弐仟縁

5
「民主党の最大の欠落は、政権交代を成就することに強い欲望を持つにとどまり、政権を取った後に権力を用いて実現すべき願望を持っていないという点」(154ページ)。賞味期限は三年か。小沢一郎氏が「国民の生活が第一」という政党アイデンティティを持って新党名に据えた。、マニフェストに消費税増税は書いていなかった。有権者や支持者への裏切り行為。国民にもいろいろいて、格差の限界で、自殺予防週間とか県ではPRしているぐらい。起業家の景況感もマイナスで、マインドも没落。暮らしは好転しない。原発再稼動も問題を抱えている。2012/09/11

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