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岩波新書
ルポ 認知症ケア最前線

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  • サイズ 新書判/ページ数 248p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004313083
  • NDC分類 369.26
  • Cコード C0236

内容説明

認知症ケアは、超高齢社会を生きる私たちにとって生の最前線である。医療や介護の現場はもちろん、市民生活でも、制度や発想の壁を破り続けることが求められる。しかもそれはまったなしなのだ。ケアを必要とする人/担う人が、地域と連携し、新たな可能性に挑み、切り拓いている日本各地の試みを、共感と確信に満ちたルポで紹介する。

目次

認知症ケアの「最前線」はどこにあるか
1 認知症ケアとアクティビティ(「もの忘れカフェ」の挑戦;「京都式えらべるデイサービス」の新しさ)
2 共生型介護の可能性(富山型デイサービスのパワー;幼児たちの介護力)
3 地域連携のつくりかた(広島の地域連携はなぜ先んじているのか;介護する家族も支える地域連携のつくりかた)
4 在宅での「看取り」を支えるために(認知症高齢者の終末期とは;訪問看護師だからできる終末期ケア)
5 ケアする人をケアする仕組み(ケアラー(家族など無償の介護者)の求めていること
家族介護者はなぜ追い詰められるのか)
6 “つながる”仕組みをつくるために(独居を守る新しい「見守り」と市民後見制度)

著者等紹介

佐藤幹夫[サトウミキオ]
1953年秋田県生まれ。批評誌『飢餓陣営』主宰。フリージャーナリスト。更生保護法人同歩会・評議員。自立支援センターふるさとの会・相談室顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

53
ケアをする側のケアや、病む側の視点に立ったプログラムづくりなど、いろいろと参考になった。高齢者の場合複数の疾患を持っている場合が多いことも。どういう亡くなり方をするのか、自分で決めておければいいのになと切実に思ってしまう。2015/12/06

円舞曲

10
こういう地域もあって励まされる。自身の地域も含めて、地域福祉の情報が本当に入らない現状の地域が多いのだと思うと複雑。羨ましい~。2012/06/06

Akiro OUED

6
認知症の老人と精神疾患の若者の介護に共通点があるという指摘が新鮮。認知症ケアの在宅化が、10兆円規模の経済的損失に相当するかどうかはともかく、病気の治療を自己責任・自己負担とする国の存在意義が問われる。長寿が国を滅すならば、福祉に金を掛け続けるべきかを真剣に議論すべきだね。2022/01/11

遊々亭おさる

6
本書で登場された事業所等の方々以外にも、理想の認知症ケアを求めて試行錯誤されている人々は各地域にたくさんいることと思います。国や自治体は、そんな人達をサポート出来る仕組みを作ってほしい。ある意味欠陥だらけの介護保険制度の枠内では、認知症ケアを完結させることは不可能。お互いがお互いを助け合える緩やかな、その地域の実情にあった(隣組)が機能しないと、超高齢化社会に明るい未来はないと本書を読んで感じました。2012/09/13

壱萬弐仟縁

6
ボケ老人、アルツハイマー、と、昔はかなり人権侵害なことばでとらえられていた。今は認知症というが、それでも、ことばを変えただけで中身や人間像が変わるわけではないとも思う。全国のさまざまな取り組みを紹介することで、この高齢者だけとは限らない、若年性の方も登場しており、なかなか、患者の立場で社会的には排除されがちに思える。家族がいつ認知症になるか、知れない時代にあって、けっして他人事ではないと思った。また、自分がそうなってしまったら、誰かにすがるしかない。つながりのない無縁社会では、救われない孤独死に至る。2012/07/26

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