内容説明
アメリカのサブプライム危機は、金融市場を麻痺させ、全世界を震撼させている。現在の経済収縮は、金融危機の段階を超え、世界規模の「恐慌」へと歩みを進めているのではないか。危機拡大の要因を解説しながら、事態の意味、世界同時不況のゆくえについて考察。金融の暴走をもたらしたグローバル経済を変革する必要性を強く訴える。
目次
はじめに 恐れ慌てる世界
第1章 何がどうしてこうなった
第2章 なぜ我々はここにいるのか
第3章 地球大の集中治療室
第4章 恐慌を考える
第5章 そして、今を考える
おわりに 金融暴走時代の向こう側
著者等紹介
浜矩子[ハマノリコ]
1952年生まれ。一橋大学経済学部卒。三菱総合研究所を経て、同志社大学大学院ビジネス研究科教授。専攻はマクロ経済分析、国際経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
107
岩波新書愛好会】リーマン衝撃。恐慌の意味を、平明に解きほぐす。「はやる筆者の言葉の暴走を絶妙な手腕で管理していただいた」との後書きが現実味を帯びる内容。総研にいた人らしく、第三者視点で官庁への批判的であるが、恐慌の中で苦労した経営者の視点も記録するとよいかも。2014/10/18
ゆか
26
リーマンショックや、オイルショックという世界的恐慌を取り扱った作品。証券や住宅、銀行、生命保険や車など、色んな業種が次々と倒産に追い込まれていく話を読んでいると、自分の職場は大丈夫だと思っているのが怪しく思えてくる。バブルを味わった事はないけど、崩壊とはいとも簡単で、元に戻すのは不可能に思えるほど長い期間がかかる。いやぁ〜、怖い本だった。2017/07/16
ごへいもち
16
読友さんご紹介本。素養が無いので読むのが大変だった。あの恐慌は元はと言えば日本が原因なのか~2014/01/04
kochi
13
ニクション・ショックに遡り、金融の暴走の結果としてのリーマン・ショック及びその後の各国政府対応について、簡潔、明瞭に記述されていて、非常に分かりやすい。今回の危機(著者によれば恐慌)の背景に、日本の金余りがあるという指摘にはびっくり。とにかく、みんな、つながっているのである。この世界的つながりと「合成の誤謬」が、重要なキーワードになるかも。サブプライムローン証券化を福袋にたとえるのは、福袋ファンにとって問題発言(笑)?2012/02/07
パフちゃん@かのん変更
12
B サブプライムローンの破綻、住宅の値上がりが止まった。リーマンショック 2011/09/14