岩波新書
障害児教育を考える

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  • サイズ 新書判/ページ数 205p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004311102
  • NDC分類 378
  • Cコード C0237

内容説明

二〇〇七年四月、従来の「特殊教育」は「特別支援教育」に移行した。その理念と制度は、どのようなものか。これによって障害児教育に開かれる可能性、また残された課題は何か。教室で格闘する教師らの注目すべき実践を紹介しながら、障害児との向き合い方を考え、すべての子に学習と発達を保障する学校教育への道筋を描く。

目次

序章 変わってきた障害者の見方
第1章 障害による活動の制限
第2章 障害児とどう向き合うか
第3章 学習権・発達権と特別支援教育
第4章 学習と発達の保障をめざして
終章 障害者の自立を励ます社会へ

著者等紹介

茂木俊彦[モギトシヒコ]
1942年群馬県に生まれる。1966年東京大学教育学部教育心理学科卒業。広島大学、立正大学を経て東京都立大学教授、同大学総長。現在、桜美林大学健康福祉学群長。専攻、教育心理学、障害児心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

20
「特殊教育」から「特別支援教育」へと移行した中で、障害児の発達保障とインクルージブ教育とは何かを考えることのできる一冊。障害者は健常者とまったく異なることなく、自己決定権と意見表明権を持っていることが最初におさえられている。そして社会参加も障害の有無を関係なく認められなければならないと述べられている。そのうえで障害の見方が医学モデルから社会モデルへと変化してきており、どのような障害があるかによって求められる環境整備も多様であることが述べられている。重要なのはそれらは権利だということだと思った。2016/01/28

Akihiro Nishio

15
初版は2007年と少し古い本であった。著者の専門は発達心理学らしく、障害を発達の観点から丁寧に解説し、どのように関われば教育的となるかという説明が詳しい。一方で、政策的なこと、統計的なことなどには関心が無いようで、あまり言及されていない。同じ理由によるのであろう、他国との制度上の比較などということもほとんどない。現場で障害を持った子供に接している人向けの本であると思われる。2016/08/01

ヨクト

13
この問題は難しい。障害といっても知的、精神的、身体的と様々であり、更には軽度、重度を考えなくてはならない。一括りの法で対応できるレベルの問題ではないと思う。ただ境界線も曖昧だ。学ばせることを放棄することは一番いけない。彼らも学びたいし、成長もできるのだから。障害児を正しく学ばせることで、今後、障害者に対するマイナスのイメージを払拭できるようになるのかもしれない。社会で彼らの支援をして、同情でもない、一個人としての権利を守っていこう。だがまだ問題は山積みだ。2013/09/08

jima

13
特別支援教育への関心が障害が相対的に軽い障害児の教育にやや傾斜していて、重度・重症の子どもとその教育が、視野の周辺部に追いやられているのでは、という指摘に共感。また、発達の捉え方ですでに獲得した力をより豊かで確かなものにという観点の指摘にも納得。新書版なので、問題点の指摘に終わって消化不良の感じ。全ての子どもを大事にする教育をするための具体的方策も知りたい。2013/07/01

ふぁら

1
進路の勉強! 実例が多くて分かりやすかった!2019/05/07

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