出版社内容情報
教師に求められるものとは何か。祝祭としての授業、社会に食い込む技術など数々の視点から、この問いに具体的に答える。
内容説明
教師に求められるものとは何か。あこがれの伝染としての教育、祝祭としての授業、社会に食い込む技術、さらには開かれた体、課題のゲーム化…。著者は数々の斬新な視点から、それを明らかにする。
目次
序章 教えること、学ぶこと
1 教育力の基本とは
2 真似る力と段取り力
3 研究者性、関係の力、テキストさがし
4 試験について考え直す
5 見抜く力、見守る力
6 文化遺産を継承する力
7 応答できる体
8 アイデンティティを育てる教育
9 ノートの本質、プリントの役割
10 呼吸、身体、学ぶ構え
著者等紹介
齋藤孝[サイトウタカシ]
1960年静岡県生まれ。1985年東京大学法学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パフちゃん@かのん変更
71
まえがきがカッコいい。教育の基本原理は「あこがれにあこがれる関係づくり」である。「自分ははたして今、あこがれの熱意に燃えて飛ぶ矢であろうか?」こう自問する習慣を持つ人はすでに教育の門の内側に立っている。・・・というくだり。「~したい」というあこがれが学ぶ意欲に火をつける。教育の中で一番大事なのは、相手の学ぶ構えをつくるという事である。学ぶ構えさえできれば、後は何をやっても大丈夫なのだ。・・・教え込むんじゃなくて、自ら学ぶ心を育てるのが大事ということですね。2015/06/18
コウメ
64
先生によってその教科が好きにもなるし、嫌いにもなる確かに、実際に高校1年の時の数学を教えてくれた先生は生徒の潜在能力を引き出し、生徒一人一人が勉強していたけど、2年になってからの別の先生は自己の優越性が酷くて、全然おもんなかったし教科嫌いになったは、確かに先生の影響は大きいと思う。/教育として代表するのは「吉田松陰」松陰の教育は素晴らしく、その後の日本を支えた多くの人材を出している。気になる。/真似ることから学ぶ。2019/10/08
月讀命
64
岩波新書の『読書力』『コミュニケーション力』『教育力』と全て読ませて頂きましたが、目覚ましいご活躍に感服致します。しかし、何故今「力(りょく)」なのか?「能力」では駄目なのか。多分、著者は能力の事を表しているのであろうと思えるが、一般に世間では、何でも「力(りょく)」を付ける傾向が多い様に思う。人間力・・人間の能力は猿より上とか?女性力・・生殖能力の事ではあるまいに。成功力・・成功は結果であってプロセスではないと思う。鈍感力、大人力、時間力、応援力・・能力と読み替えると意味不明なものが多い様な気がします。2010/09/10
mitei
52
教師って大変な仕事だなと思った。教えることが生きがいになるほどの熱意を生徒に伝えることが大事なんだな。2012/03/15
白拍子
25
私もなんちゃって教師の一員。他人に教える事で、初めて自分自身が詳しく理解できるという感覚は、一度は体験されていると思う。教員をしていると、生徒に完璧にに教えるためには、自分自身がすべてクリアに理解していなければ、教える事は出来ない。質問されたら、『その疑問点は、いい質問ですね。みんなで考えましょう。宿題にします』なんてシャーシャーと言って、心の中でアタフタしている。…なんて経験は辛い。(生物の授業では無いですよ。勿論)。高校生からの異性友達の質問とかですけれど。・・そんなの、私にわかるわけ無いだろう。ケ 2018/01/09