感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
28
石橋湛山賞受賞作。早大政経学術院教授、現代中国論専攻、06年著。戦後の日中の関係史が新書としてよく纏められており今後も活用できる。/台湾も日本に賠償請求する予定であったが、日本に中国としての正統政権を認めさせるという取引的な意味合いがあった。/それに習い中国も賠償請求を放棄(その他政治的理由p33)。本作では触れていないが、国連の代表権が台湾から中国へ移ったアルバニア決議の裏では、中国の暗躍の他に米国のベトナム戦争の泥沼化があるのだろう。日中関係だけでなく、教科書問題、靖国問題なども触れ参考になった。2018/10/16
おらひらお
4
2006年初版。これまでの日中関係とこれからの展望をみたものです。最近はかなり難しい関係になっていますね。中・韓ともに和解する手立てはないものでしょうか・・・。2013/11/21
ゆきんこ
2
構想が固まりつつある2021/01/18
di3301
2
1972年の日中国交正常化の際、中国のトップに立つ毛沢東・周恩来は台湾問題や早急な日中関係の改善を優先し、日本人民も軍国主義の被害者であるという立場から「戦争賠償の請求を放棄する」ことを宣言した。日本では、1990年代半ば以降メディアや政界で「戦後は終わった」とする論調が強まり、「歴史の見直し」や首相の靖国参拝といった動きが頻繁化した。一方中国では、日中国交正常化の時点で実際に戦争被害を受けた人々は全く政治に参加できず、毛沢東死後の1980年代末になって国民から民間賠償請求が噴き出してくるようになった。2014/11/25
さおりーぬ
1
10年くらいの前の本みたいですが勉強になりました。その後から現在までの日中関係を知るなかで良い本があったら、教えて欲しいですね。2020/12/03