内容説明
「竹やぶ焼けた」「貴社の記者、汽車で帰社した」「世の中は澄むと濁るの違いにて、刷毛に毛があり禿に毛がなし」。日本語ほど盛んにことば遊びが楽しまれてきた言語はあるまい。幼い頃からその多彩な遊びを愛してきた作家が、古今の傑作や自らの創作をまじえて、駄じゃれ、いろは歌、回文、アナグラムなどの豊かな世界へと案内する。
目次
第1章 日本語とことば遊び―少ない音、おおらかな耳
第2章 文芸のなかのしゃれ・比喩―古典に現代小説に、息づく遊び心
第3章 若い脳みその中へ―私のことば遊び遍歴
第4章 漢字の感じを忘れるな―単純な遊び、高度な遊び
第5章 なぞの構造―二段なぞから無理問答まで
第6章 回文という怪文―アナグラムは発展途上?
第7章 いろは歌は文化遺産だ―七五調のリズムに乗せて
第8章 舌を走らせ早口ことば―落語・歌舞伎に『マザー・グース』に
第9章 ユーモア辞典のすすめ―目から鱗の“天使の辞典”を
第10章 落ち穂拾いから―折り句、記憶術、替え歌…
著者等紹介
阿刀田高[アトウダタカシ]
1935年東京都に生まれる。1960年早稲田大学文学部仏文科卒。現在、作家、日本ペンクラブ専務理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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acesmile@灯れ松明の火
39
よくもまぁこんな小ネタを集めたなぁと思うwさすがショートショートを得意とする作家さんならではだなぁと関心してしまった。くだらないと一笑してしまえばそれまでだが、日本人の中で浸透しているまさに「遊び」感覚として生活のビタミンになっていることは間違いないであろう。この手の?言葉遊びは最近ではEテレの子供番組で使われているので将来に渡っても生き延びるであろう。私はピタゴラスイッチで流れる「イタチのたぬき」ってやつがお気に入りwラップ(音楽)もダジャレだしねw2012/11/15
KAZOO
36
いくつかのことばに関する昔からの遊び方を解説してくれ、例題を出してくれて実際にやることを進めておられます。このような言葉遊びをすることによって実際に国語などに興味を持って行くことは可能ではないかとわたしも思います。最近は百人一首やカルタもしなくなったことを考えるとこのように言葉遊びをやる人が増えるかなあという気もします。2014/12/23
こぽぞう☆
14
阿刀田氏のエッセイは初読み。昔、氏の小説はずいぶんドアの読んでいて、期待していたのだけど、イマイチだった。もうちょっと重い内容のエッセイ選べば良いのかしら?2017/03/09
妄想姉妹
5
日本語は面白い。てかオシャカって言葉を作った人たちってどれだけ教養があるねんって感じ。2009/09/10
読書熊
4
日本語にある奥深さ、おかしさ。さらっと読めた。2021/05/27