出版社内容情報
衝撃的な少年事件が報道されている。厳罰化や被害者への対応などが盛り込まれた2000年改正少年法がさらに見直されようとしている今、家裁調査官として直接少年たちと向き合ってきた豊富な経験に耳を傾けることは、冷静な議論をつくすために不可欠だろう。調査や審判の実際、悩みをも率直に語りながら、「少年司法」のあり方を考える。
内容説明
衝撃的な少年事件が報道されている。厳罰化や被害者への対応などが盛り込まれた二〇〇〇年改正少年法がさらに見直されようとしている今、家裁調査官として直接少年たちと向き合ってきた豊富な経験に耳を傾けることは、冷静な議論をつくすために不可欠だろう。調査や審判の実際、悩みをも率直に語りながら、「少年司法」のあり方を考える。
目次
第1章 家庭裁判所の現場から―少年法の考え方
第2章 保護なのか処罰なのか―虞犯事件をめぐって
第3章 少年司法の現在―家庭裁判所の仕事
第4章 年齢という問題―二十歳と十四歳
第5章 真実を発見する―少年事件のむずかしさ
第6章 被害者にどう向き合うか
第7章 非行をどう考えるか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかえ
1
必罰主義が蔓延し、少年法に対する風当たりが強まっている昨今。刑事司法は、罰してオシマイといった単純なものではないという認識が、この本を通じて広まればいいと思う。2015/03/25
かな。
1
28年間、家裁調査官として少年事件に取り組んだ著者のレポート。「自分を大切にしたいという気持ちは誰かに愛されているということから生じる。意欲を持って生きるという心のエネルギーは愛され続けるということによってのみ維持されるものである。」という一節が心に響いた。2009/04/19
アロエヨーグルト
0
良い家庭裁判所調査官であっても良い親であることの方が少ないっていう言葉はよく覚えてる。
御餅田 もちこ
0
体験談をただ載せただけのものではなく、少年事件の家庭裁判所の取り組み方や少年司法、他の機関(鑑別所や児童養護施設など)を体験談に基づいた話を織り交ぜながら詳しく説明してありました。また家裁調査官や鑑査技師、法務教官などの専門職についても詳しく書いてあるので違いがわからない人にも良いと思います。2013/06/22
風来人麺麺
0
やはり現場の人間の話は真に迫るものがあった。 これから、さらに少年司法が課題になることも細かく書かれていて勉強になった。2011/08/15