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岩波新書
学力を育てる

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004309789
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0237

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

12
点数的な学力から今で言う非認知能力、見えない学力まで、つまり人間力全般を伸ばすための家庭、学校、地域の役割を述べている。知識は葉っぱで、思考力・表現力を幹、意欲・態度など見えない学力は根と学力を樹に例えているのは分かりやすいが、それに加えて樹は一本では育たないと地域性を非常に重視しているところも面白い。決して裕福な地域ではなくとも学力を高めている「効果のある学校」の例も載っていて、確かに素晴らしいが、その分先生たちの負担は相当だろう。2018/04/26

totuboy

3
子供を育てていく上で、家庭の果たす役割が非常に良くわかる本。確かに通塾率も一つの指針となってくるのであろうが、家で親がどれだけ子供のことに関心を払えるかということが子供の学力にも大きく影響してくる。そしてもう一つは地域の力。地域で子供を育てるという「つながりの質」が子供をはぐくむうえでは大切。教育の効果という分かりにくい部分を、極力データを用いながら、解き明かした良書。でもやはり社会科学は難しい・・・。2015/05/17

あべし

2
 私の勤務している学校の自治体では、「学力の樹」の理論を学校教育のイメージとして掲げている。この理論は、この本の著者、志水先生が提唱したものだ。本を読む限り、子どもの学力形成の差が生まれる原因として、どうしても子どもが育ってきた家庭環境が関係している内容であった。  しかし、各家庭の環境の状態云々に関わらず、学校現場で働く身としては、そこで学力差を生みにくくするためにはどのような手立てが必要か、考えていく必要性がある。その大切さをこの本は教えてくれた。  子どもによってバイアスが異なるという考え方は大事。2024/04/28

ss

1
学力を目に見えるもの、見えないもの、基盤となるものに分割し、それぞれを樹木の葉・幹・根と見立てて分かりやすく説明している。 学力低下や二極化問題を実際の調査結果から分析し、家庭でできる働きかけや、公立学校で成果を挙げる取り組みを紹介することで、社会全体で学力を育てる方法を示してくれる。 また、これからの公立学校に求められる地域や社会とのつながりを基に、公立学校の未来を論じている点も興味深い。 15年前に書かれたものであるが、未だ色褪せることなく問題提起してくれる名著だと感じた。2020/04/27

わらび

1
今、学力格差の是正に向けて「効果のある学校」という考える方が注目されている。効果のある学校とはアメリアのeffective schoolを元にしたもので、家庭的・社会背景的に不利な子どもの学業達成に良い影響を与えることに成功している学校である。しかしながら、様々な本に書かれている効果のある学校の特徴をみてみると、「整った学習環境」「教師のチームワーク」など、当たり前のことばかりである。すなわち、効果をあげるためには当たり前のことを当たり前にかつ確実に行うことが最も近道であるように思う。2016/12/23

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