感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
50
タイトルそのものの本。文化などにも触れており、よくまとまっている本である。思想の推移なども勉強になったし、日本から見た戦後史という意味でも意義を有する。2016/04/06
ステビア
23
貫戦史(trans-war history)とはいうものの、割と一般的な戦後史。参考文献がたくさんで嬉しい。2023/11/01
まえぞう
15
この本を紹介していた歴史総合の解説書にもありましたが、本当に楷書で書かれた歴史書です。基本的な立場もはっきりしてるし、アプローチの仕方もオーソドックスで、一気に読めますし、批判的に議論をする対象としてもわかりやすいと思います。2023/08/18
あんころもち
11
本書では如何に第二次世界大戦が日本に影響を及ぼしたか、日本が大戦をどのように考えてきたかについて重視しながら、批判的に戦後史を叙述している。この本は小泉政権で終わっているが、今書いてもそんなに変わらないであろうことに気づく。ある意味「戦後レジーム」が地続きなのであり、それが政治を規定しているということであろうか。有事法制、構造改革、女性活躍と現政権は論点の多くを共有している。戦後という視点から現政権を考えることに多くの材料を提供してくれる。 2015/07/13
壱萬弐仟縁
11
読んでいたようで読んでなかった本。戦後の一つの鍵は団塊世代であることは間違いないと団塊ジュニアとしては思える。「貫戦史」とは断絶か、連続か、ではどちらかというと連続説に属する(5頁)。戦った後の歴史は全て戦後の過程とすれば、受験戦争に敗れて格差の犠牲者として生きている評者の戦後は長いことになるのか。まだ自殺していないのでまだ戦っている最中なのかもしれない。アメリカに負け続けている歴史でもあるし、TPPで負ける未来も戦後となるだろうが。正規と非正規賃金格差は4倍(267頁)という一片を見ても人生格差の戦後。2013/03/03