出版社内容情報
「だまし」には大きな魅力がある。巧みな手品や小説、だまし絵などは、存分に楽しめる。しかし、その魅力にのめりこんで、悪徳商法の被害など、危ういところへ連れていかれることも多い。さまざまな「だまし」のテクニックや狙いを紹介しながら、「だまされ」への道は何か、だまされないためにはどんな姿勢が必要なのかを解説する。
【目次】
はじめに
1章 トリック――人為的な不思議現象にはタネがある
手品――常識の虚をつく錯覚美化の技芸/手品のルーツを探る/「スプーン曲げ」騒動の中で/「気」を送る?/部分から全体を推定する危うさ
2章 文学・芸術の中の「だまし」――ユーモアあふれるウソ
推理小説の世界――作者が仕込む「だまし」を味わう/「口品」に仕組まれた「だましの話芸」/「任せた」は「俺は知らん」の丁寧語――「だまし」の川柳を楽しむ/目の錯覚を利用する――「だまし絵」を楽しむ
3章 霊とカリスマの世界
「こっくりさん」は霊のなせる技か?――「予期意向」と「不覚筋動」/幽霊商売大流行/幽霊詐欺商法の流行/空中浮揚は超能力?――教祖の「超能力」を演出する/手品が「物質化現象」の超能力に見える危うさ/「霊視商法」詐欺事件
4章 科学者もだまされる
錯誤に陥った科学者/脚気をめぐる論争と森鴎外の錯誤/物理学者・長岡半太郎の錯誤/細菌学者・野口英世の錯誤/フォン・オステンとクレバー・ハンス/プングストの解明/クレバー・ハンス錯誤/人騒がせな「愉快犯」のいたずら――マッチ・ポンプ式の「だまし」/ピルトダウン人をめぐる社会的犯罪――科学が暴いた詐欺/ミステリー・サークル――麦畑に出現した不思議な円環/虹による地震予知――「自分宛の葉書」による演出
コラム 自然の中の「だまし」名人
生き延びる手段としての防衛的「だまし」――何かになりすます/補食の手段としての「攻撃的だまし」――巧妙な生きるための知恵/なぜ「だましのテクニック」は進化したのか?
5章 実生活にひそむだまし――思い込みと欲得の落とし穴
「客観的命題」と「主観的命題」を区別する/錯誤の世界への入口――思い込みの危険性/おもしろい「思い込み度テスト」――あなたならどう答える?/F・アバグネイル著『華麗なる騙しのテクニック』の衝撃
6章 だましの社会現象――政策誘導のための「だまし」
「ナイラの証言」/真実を写さなかった写真/全部ホントのことを言って、全体として錯誤に導く方法/必要な「スケプティクス」の視点
7章 どうすればだまされないか?
悪徳商法のあの手この手/振り込め詐欺あの手この手/電子空間での詐欺事情/だましの道への二つの落とし穴/「そんなことできるのなら、どうしてこうしないのか」
おわりに
内容説明
「だまし」には大きな魅力がある。巧みな手品や小説、だまし絵などは、存分に楽しめる。しかし、その魅力にのめりこんで、悪徳商法の被害など、危ういところへ連れていかれることも多い。さまざまな「だまし」のテクニックや狙いを紹介しながら、「だまされ」への道は何か、だまされないためにはどんな姿勢が必要なのかを解説する。
目次
1章 トリック―人為的な不思議現象にはタネがある
2章 文学・芸術の中の「だまし」―ユーモアあふれるウソ
3章 霊とカリスマの世界
4章 科学者もだまされる
5章 実生活にひそむだまし―思い込みと欲得の落とし穴
6章 だましの社会現象―政策誘導のための「だまし」
7章 どうすればだまされないか?
著者等紹介
安斎育郎[アンザイイクロウ]
1940年東京生まれ。東京大学工学部卒。工学博士。同大学医学部勤務後、1986年立命館大学経済学部教授、88年国際関係学部教授。同大学国際平和ミュージアム館長。日本平和学会理事。ジャパン・スケプティクス(超自然現象を批判的・科学的に究明する会)会長。オカルト批判の著書多数。専門は放射線防護学
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