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岩波新書
博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館

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  • サイズ 新書判/ページ数 241p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004309536
  • NDC分類 069.6
  • Cコード C0221

内容説明

東京帝室博物館(東京国立博物館の前身)は上野の山につくられた日本最初の近代総合博物館である。国の中央博物館としての創設から皇室の博物館になるまでの激動のドラマを、明治維新の頃、外交官として活躍し、博物館づくりに情熱をそそいだ創設者、町田久成(一八三八‐九七)の生涯と重ね合わせて描きだす歴史物語。図版多数。

目次

序章 若き日の町田久成
1章 万国博覧会と博物館の構想
2章 「博覧会を公開する」博物館
3章 博物館をつくりたい
4章 博物館の資料を求めて
5章 上野の山に博物館を
6章 博物館が開館した
7章 博物館を皇室に
8章 帝室博物館の誕生
終章 晩年の町田久成

著者等紹介

関秀夫[セキヒデオ]
1934年東京に生まれる。東京国立博物館名誉館員、日本考古学会評議員、文学博士。専攻は日本歴史考古学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

umeko

13
非常に興味深く面白かった。いつも展示内容ばかりが気になるが、博物館自体も知ると面白いものだなと。次に行くときは見る目が変わりそう。2022/11/09

うえ

10
上野の博物館を創った町田久成を追った手堅い仕事。良書だ。興味深いのは町田に横槍を入れ続け、館長就任後七ヶ月後に町田を解任に追いやる田中芳男がwikiでは協力者のように書かれていること。wikiの記述は田中出身の飯田市博物館が参考文献の為、致し方のないことかもしれぬが田中を描いた小説の影響もあるかもしれない。二代目に就任した田中はと言えばそのやり方に批判が集まり、町田を追いやった農商務少輔品川弥二郎に今度は七ヶ月後に追いやられる。その後町田は杉孫館長時代に史伝課長として博物館に呼び戻されることになるのだ。2022/01/04

むとうさん

7
これは実に面白かった。現在の東京国立博物館がいかに成立したかを、創立の一番の貢献者といえる町田久成を軸に描く。結局完成後の久成の出番はあまりなかったのだけれど、横糸に出てくる要素がまさに明治維新!という感じで…(殖産興業、大久保利通の権力、微妙な省庁間のタテワリ権力争いなど)あと文化財保護に関する部分も、あまり知識がなかったこともあり面白く読めた。仏像好きとしては廃仏毀釈運動は許せないですね。2文字違うだけの国立科学博物館との微妙な確執なんかもあるらしく、もう一度東博に行きたくなることうけあい。2014/12/29

silk

4
日本に博物館が誕生するまでを、その誕生に尽力した町田久成にスポットを当てる。今では日本に数多くの博物館が有るが、一つの博物館が生まれるまでに、異なる思惑に右往左往しつつも、一貫して大英博物館のような博物館を目指した町田久成には尊敬する。ただ、初代館長になってすぐに退任されるのは本人も無念だったろう。現在の東京国立博物館にも訪れてみたくなる。2013/03/31

kaizen@名古屋de朝活読書会

3
上野の博物館の設立が、いかに大変だったかは想像できます。 占領地から収奪してきた金品を並べる博物館と比べれば、 見劣りすることは重要ではない。 スエーデンの博物館のように、沈没した船を、 失敗の象徴として展示している国もある。 自分たちの勉強になるのは何かをはっきりと分かっていることが重要だと思う。 上野の博物館に何か、勉強になることががあるかがよくわからなかった。2009/07/06

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