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岩波新書
帝国を壊すために

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  • サイズ 新書判/ページ数 217,/高さ 17cm
  • 商品コード 9784004308522
  • NDC分類 310.4
  • Cコード C0231

出版社内容情報

9.11以降,世界を覆い尽くしている暴力と偽善に抗って,インド人女性作家ロイは,抵抗と希望の言葉をつづってきた.「「無限の正義」という名の算術」「帝国の民主主義」など,世界中で大きな反響を呼んだ8篇の政治エッセイ集.

内容説明

二〇〇一年九月一一日以降、暴力と偽善が世界を覆い尽くしている。ブッカー賞受賞のインド人女性作家アルンダティ・ロイは、その直截だがしなやかな文体で、アフガン戦争やイラク戦争、インドの核問題などに批判の声を挙げ、帝国に抵抗する全ての人々に希望と勇気を与えてきた。海外で大反響を呼んだ八篇のポリティカル・エッセイを収載。

目次

「無限の正義」という名の算術
戦争とは平和のことである
戦争のお話―核爆弾で楽しむ夏の家族ゲーム
民主主義の女神―彼女はたしかにこの地にいるはず、でも誰も彼女のことを知らない
来たれ、九月よ
「帝国」に抗して
民衆のための「帝国」ガイド
帝国製インスタント民主主義―ひとつ買うと、もうひとつただで貰えるインスタント食品はいかが?

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1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

129
ブッカー賞受賞のインド人女性作家。アメリカ帝国主義及びモディ氏への強い批判。彼女は「1984」の文章を引き合いに出しているが、オーウェルの「あなたと原爆」を読んだ後では、彼女の解釈は果たして?と思うところもある。空爆は勿論否定されるべきで、アメリカのアメリカ的解釈は非常に独断的だしarrogantであるのだが、自浄作用も持つ国だとおもうのだ。内政干渉お断りの名のもとに行われる虐殺(チベットやクルド、ロヒンギャ、パレスチナ)に対しても国連に発言力はない。訳もあるだろうが、気の滅入る読書だった。2020/01/10

壱萬弐仟縁

32
タリバンとは、冷戦の反動のなかで、廃墟とヘロインと地雷のるつぼから産まれてきた鬼子だ(32頁)。 監視システムは、軍事的にも、倫理的にも、人権の観点からも、悪夢をもたらすだけ(42頁)。 戦争は死者の復讐にはなり得ず、記憶の残虐な冒瀆にすぎない(107頁)。 <民主主義>-<帝国>の婉曲語法、実は新自由主義的資本主義(193頁)。 2015/07/25

山口透析鉄

28
彼女の本は今のところこれだけしか読んでいませんが、さすがに岩波新書はつまらぬ本を翻訳はしませんね。 この本はAmazonマーケットプレスで購入しました。 彼女の祖国、インドなどの抱えている問題点もかなりよくわかる本で、日本同様、この国も経済は肥大化するでしょうし、現にそうなってはいますが、真の意味での近代化(欧米基準である必要性はありませんが)は難しそうですよね。 そういうのが見える本ではあります。2012/08/26

Yuichiro Komiya

16
あのめちゃくちゃなイラク戦争からもう10年以上も経ち、日本でもテロは敵という考えが普通になってしまった感があるが、そもそもなぜテロが起こっているかというのをアメリカの、民主主義の台等に遡って考えるのは重要だろう。もうTVなどのメディアは、すっかり資本経済の原則に染まってしまっているので、周りに流されず、自分で何が正しいことかを考える必要がある。2017/05/14

おさむ

15
ブッカー賞のインド人女性作家、アルンダティ・ロイさん、初読。チョムスキーやサイード同様、左派知識人ですが、分かりやすく心に訴えかけてくる文章(やや感情的に過ぎる点もありますが)。現インド首相のモディの地元のグジャラード州がヒンズーナショナリズムの強い土地でイスラム教の虐殺があったことを初めて知りました。2015/04/17

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