• ポイントキャンペーン

岩波新書
古代ギリシアの旅―創造の源をたずねて

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 199,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004307808
  • NDC分類 231
  • Cコード C0226

出版社内容情報

古代ギリシアは独創の泉だ.タレスらの自然哲学,ピタゴラスの幾何学,アテネの学校,そして悲劇.トルコ西部から南イタリアにおよぶ各地の遺跡をたずね,それらの独創がどこから生まれたのかを考察する知的ガイドブック.

内容説明

古代ギリシアは大創造空間だった。タレースらの自然哲学、ピュータゴラースの幾何学、アテーナイの学校、そして悲劇。トルコ西部から南イタリアにおよぶ各地の遺跡をたずね、独創の源泉を考察する。ピュータゴラース学派の聖数「10」やヒッポダモス式都市の秘密などを解きながら、古代ギリシアの風土と文化を案内する知的ガイドブック。

目次

1 哲学のふるさととミーレートス―その都市計画に秘められたもの
2 ピタゴラス学派の聖なる数10
3 万物の根源を求めて
4 古典文化の花咲く都市アテーナイ
5 時計回りにめぐるペロポンネーソス
6 悲劇の舞台―オイディプースとイーピゲネイア

著者等紹介

高野義郎[タカノヨシロウ]
1925年大阪生まれ。1948年京都大学理学部卒業。横浜国立大学教育学部、工学部教授を経て現在、横浜国立大学名誉教授、理学博士。専攻は理論物理学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

383
著者は理論物理学者。そのせいか、他の紀行とは大いに趣きを異にする。まず出発の地からしてアナトリアのミーレートス。「すべてのものは水からできている」といったタレースの故郷。ここには古代ギリシアの劇場などの遺跡も残るが、著者の関心はむしろ方位にある。これはピタゴラスの生地、サモスでも同様。著者はピタゴラスと聖数10について熱く語る。かように徹底して理系のギリシアである。こういう見方もあるのかと、大いに目を開かれる人もあるだろう。ただ、私はギリシアの美と歴史的な遺跡を語る旅を期待していたのでいささか違和感も。2020/08/09

雲をみるひと

31
科学的な視点で古代ギリシアの都市遺跡を紹介した本。各都市を代表する人物がリファーされていることに加え、代表的な都市がエリア毎、また概ね年代毎に纏められているため、この手の本としては凄くわかりやすい。都市の形と思想、哲学との関係にも思いを巡らせることができる良本だと思う。2022/12/22

21
著者の案内で古代ギリシア世界を巡る新書。古代ギリシアの面白いところは、歴史に事実と神話と伝説が混ざり合っているところだと思う。人間と神との距離が近い時代だったことををまじまじと感じることができる。また、哲学などの理性の面と、芸術や宗教といった感性の面が排除し合うのではなく、上手く共存しているも興味深い。2014/09/06

SOHSA

18
古代ギリシアの自然哲学への興味から派生して、本書を手にとった。著者はギリシアを実際に旅しながら、意識は時空を超えて漂う。軽快な文章と写真は、読み手を著者と同じ視点へと誘い様々な風景を見せてくれる。古代から吹いてきた風にほほをなぜられるような錯覚にしばしば襲われる。古代ギリシア人が信仰していたという聖なる数10の不思議さは煌めくほど印象的だった。2013/07/22

5
古代ギリシアの文化にここのところずっと心惹かれているのですが、紀元前なのに既に科学や思考が高度のレベルに達しているのは常に思っていました。理論や化学の発達した現代と比較すると、自分達には分からない部分を想像する力が長けているように感じます。むしろ我々の未だ分からない部分にさえ、彼らはその想像力をもってして答えを見つけ出していたのかも。数学や哲学の知識が無いと少しキツいかも。2010/08/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/75007
  • ご注意事項