出版社内容情報
建国から半世紀．文化大革命を経て中華人民共和国は今，改革開放路線へと大きく踏み出した．現代中国政治研究の第一人者が，国際関係の視角を取り入れながら激動の50年をあとづける－初めてのコンパクトな通史．
内容説明
「中華人民共和国」建国宣言から半世紀。文化大革命の激動を経て中国は今、市場化、改革開放路線へと大きく踏み出した。この五〇年、何が変わり、変わらぬものは何だったのだろうか。現代中国政治研究の第一線に立つ著者が、国際関係の視角を取り入れながらこの巨大な隣国の歩みをあとづけ、未来をさぐる―初めてのコンパクトな通史。
目次
第１章 人民共和国前史と新国家の誕生
第２章 社会主義建設の模索
第３章 プロレタリア文化大革命
第４章 曲折する近代化への転換
第５章 改革開放路線と天安門事件
第６章 脱〓（トウ）小平と富強大国への挑戦
著者等紹介
天児慧［アマコサトシ］
１９４７年岡山県に生まれる。１９８１年一橋大学大学院博士課程修了。専攻は中国政治、アジア現代史。現在、青山学院大学国際政治経済学部教授、アジア政経学会理事長
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感想・レビュー
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おらひらお
5
1999年初版。戦後の中国の歩みを概観したものです。革命には犠牲がつきものであること、権力者の威を借りるものは、その喪失により、自らの地位も失うことなどを再確認。毛沢東のカリスマ性が怖いです。新版も最近出ているようです。2014/05/30
ジュンジュン
4
４９年の建国からちょうど５０年後の１９９９年刊行の本書は、その半世紀を概観する。新書という性質上、文革や天安門事件なども比較的さらっと触れている感じだが、９０年代を扱う最終章に現代に通じる萌芽がみえて面白い。2019/08/06
本命@ふまにたす
3
「中華人民共和国」の歴史をコンパクトに解説する。70年代以降に約半分のページが使われているのと、ほぼ政治史的な記述で占められているのが特徴か。そういう意味で、扱うトピックは限定的だが、簡潔にまとまっている印象は受ける。2021/07/08
subuta
2
清朝末期から1990年代末までの中国の歴史について、概略を知ることが出来た。一度ならず失脚しながらも政治中枢に返り咲き、経済発展を推進する鄧小平の存在が特に印象的だった。2015/10/22
よし
1
中華人民共和国成立後の流れがよくまとめられているように思う。現実派で実務に長けた鄧小平の頭を押さえつけた毛沢東の強権政治に始まり、毛沢東後に実権を握った華国鋒に対する鄧小平の鮮やかな反撃。鄧小平後を担うはずだった胡耀邦の悲劇。行き過ぎた民主化を嫌った鄧小平から江沢民が突如抜擢されるまで。ものすごい紆余曲折だなぁ。2014/03/23
