岩波新書<br> 冠婚葬祭

岩波新書
冠婚葬祭

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  • サイズ 新書判/ページ数 198p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306306
  • NDC分類 385
  • Cコード C0239

出版社内容情報

人の一生はさまざまな民俗儀礼にいろどられている.出産と命名,七五三,成人,結婚,厄年と年祝い,葬式.そして近年改めて注目を集める“老いの習俗”.時代をこえて今に伝えられる冠婚葬祭の中に,日本人の人生観を探る.

内容説明

人の一生その誕生から死まで、さまざまな民俗儀礼にいろどられている。出産と命名、七五三、成人、結婚、厄年と年祝い、通夜と葬式。加えて現代では社会の高齢化にともない、あらためて“老いの習俗”が注目を集めている。時代をこえて、変容を重ねつつ今に伝えられる冠婚葬祭のなかに、日本人の人生観と霊魂観を探る。

目次

序 冠婚葬祭と日本人
1 老人の祝い(カジマヤーの祝い;八十八の祝い ほか)
2 誕生と育児(橋の菓;霊魂の移動 ほか)
3 成人と結婚(成人に至る;結婚のいろいろ ほか)
4 葬送と供養(死と葬祭;葬式のかたち ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

翔亀

50
これは実用書ではない。岩波新書だからではなく(最近はよくある)、宮田登さんだからである。誕生/結婚/葬式などには守らなければならない"しきたり"が多いが、実は神道/仏教に由来するもの、古来からの日本の民俗として伝わるもの、近代以降の迷信にすぎないものが混在していることが良く分かる。例えば、大安/友引/仏滅という六曜は中国からの輸入だが出典は不明で、友引の葬式は江戸時代にはこだわっておらず近代以降の迷信だという。民俗学者の著者は、各地に伝わる民俗風習を丁寧に追いながら、冠婚葬祭それぞれの意味を探っていく。↓2016/12/25

うえ

9
「産辱で母子ともに死んださいには、子どもだけは海へ捨てたという地域もある…帰りには後ろを振り向いてはいけなかった」「「水子」は、概念として確実なものではない…井原西鶴『好色一代女』には「子おろし」になった水子らしきもののけの図像が描かれている。それは蓮の葉の笠をかぶり、下半身が血に染まった幼な子の姿であり、妖怪のイメージになっている。また血のかたまりからでたケッカイという名称もあるが、これは胞衣を意味したらしい。またケッカイというのは堕胎の結果生じた妖怪とされているが、結界か血塊かがあいまいな表現である」2021/01/22

オドンチメグ

2
民俗学の授業で紹介されたから手に取ってみた。授業で習ったことも書かれていたけど知らなかったことも多くあった。かつてはケガレの意識が強くて火や米が持つ呪力、共に食事をとること等でケガレを払っていた。日本人の根底にある米というものの力を知った。霊魂の話が面白かった。今ではなくなってしまった儀式も多いが、正直な話これら全ての儀式や慣習を行うのは煩雑では?と思った。しかしかつてはそれを行っていたのだなと、変わっていくものと変わらないで、あるいは少しだけ形を変えてそれでも尚残っていくものがあることに思いを馳せた。2018/09/15

mk

1
冠婚葬祭に関する日本各地の習俗をごちゃっと集めました、って感じ。私が素人だからか、途中で飽きてしまいました。残念。1999年出版だけあって、考察の時代感覚が2012年の私には合わないってのもあるかなあ…。2012/08/18

Special77

0
かつて存在した風習についての紹介。2016/03/24

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