岩波新書<br> 科学の目、科学のこころ

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岩波新書
科学の目、科学のこころ

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  • サイズ 新書判/ページ数 214p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306238
  • NDC分類 404
  • Cコード C0240

出版社内容情報

現代人に大切なのは科学の考え方や意味についての確かな理解だ.著者は根っからの理科系でも文化系でもないと自称する生物学者.クローン羊の誕生をはじめ,多彩な話題をとりあげながら科学と社会について考えるエッセイ集.

内容説明

膨大な科学的知識の消化よりも、科学の基本にある考え方や意味についての確かな理解こそ、現代の私たちにとっては大切なことだろう。著者は、根っからの理科系でも文科系でもないと自称する生物学者。クローン羊の誕生、ムシの子育て、イギリスでの見聞など、多彩な話題をおりまぜながら、科学と人間と社会について考えるエッセイ集。

目次

1 生物の不思議をさぐる
2 科学・人間・社会
3 科学史の舞台裏
4 ケンブリッジのキャンパスから

著者等紹介

長谷川真理子[ハセガワマリコ]
1952年東京都に生まれる。1983年東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学、理学博士。専攻、行動生態学。現在は早稲田大学政治経済学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねこ

121
女性生物学者の視点から科学と人間と社会について考えるエッセイ集。虫でありながら胎盤を備えて妊娠出産するオニコフオラ(つめ足類)は驚きでした。外見もミミズにイボイボの足がはえた格好で奇怪。また「理系、文系の間には、非常に深い溝があり、考え方の構築、事実に対する評価、議論の方法など、様々な大きな違いがあり、学問のあり方全体が違う」とあります。なるほど。最後にパスカルの言葉「人間は天使でもなければ野獣でもない。困るのは天使のように振る舞おうと思っている人々が、実は野獣のように振る舞うことである」感慨深い。2023/04/04

sabosashi

9
科学はじつにおもしろいので、小学くらいまではわたしも科学少年であった。  やがて成長するにつれて科学がとっつきにくいものにみえてきた。  それでもごくたまに科学を興味深く語ってくれるひと(または本)に出くわすことがある。  そういうひとは、もしかすると科学の本流にいるわけではないのかもしれないが(この一文は、わたしの意固地なさから派生しているらしい)。 2017/10/18

那由田 忠

8
 『科学』連載のエッセー集。1990年代後半で話が少し古いが、科学的リテラシーや優生学と進歩主義との関連など、大きな問題を考え続ける著者の問題意識が所々にある良書。詳しい説明はあまりないが、テーマごとの基礎的知識を確認するのに適当な文章がたくさんある。例えば、胎生は高等のように思われがちだが、節足動物のようなつめ足類に胎盤を持つものがいる話が冒頭。ニュートンがネコを二匹飼い、研究に没頭して食事をネコに食べさせた。当時の人々には彼の研究成果よりこの行為が奇異に見えたらしい。ペットの発想がなかった時代だった。2013/11/03

山本

6
行動生態学を専攻とする著者が1996年1月から1999年4月まで雑誌『科学』に連載したエッセイに加筆・修正を加えたもの。生物学や科学一般に関する様々な話題、問題に触れられている。そのうち、著者が自身の考え・立場を持っているものに関しては、それがはっきりと述べられている。科学に携わる者は折を見て読み直すと良いかも。2017/06/09

KAZOO

6
岩波書店の科学雑誌に連載されていた科学関係の随筆のような小論を集めたもの。同じものでロゲルリストという集団が書いた「物理の散歩道」が専門的すぎて読むのに苦労しますが、これはもう少しやさしく書いてありすんなり読めます。また一般の人に興味が持つように書かれています。2013/02/06

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