岩波新書<br> まちづくりの実践

岩波新書
まちづくりの実践

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  • サイズ 新書判/ページ数 209p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306153
  • NDC分類 318.7
  • Cコード C0236

出版社内容情報

ちょっとしたアイディアと実行力があれば「まち」は生まれ変わる.自然の豊かさや歴史的景観を生かした「まち」など,全国のユニークな「まちづくり」の実例を検証し,住みやすく個性的な「まち」をつくるための方法を提案する.

内容説明

「まちづくり」という言葉が全国で注目を集めている。自然の豊かさや歴史、風土など地域の個性を生かした「まち」をつくるために何が必要なのか。過疎の村から都市の住宅街まで、全国各地のユニークな「まちづくり」の実践例を検証し、豊かで住みやすい「まち」をつくるための方法を提案する。

目次

序章 市民の「まちづくり」
第1章 「まちづくり」の実践
第2章 地域の価値発見
第3章 価値の創造
第4章 誰が「まち」をつくるのか
第5章 「まちづくり」の構造
第6章 「まちづくり」の実践のヒトとシクミ
第7章 「まちづくり」の実践の力

著者等紹介

田村明[タムラアキラ]
1926年東京生まれ。東京大学工学部建築学科、同法学部法律学科、同学部政治コース卒業。運輸省、日本生命、環境開発センター、横浜市企画調整局長、技監を経て法政大学法学部教授(都市政策)。現在、法政大学名誉教授、都市政策プランナー
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KJ

5
人の住む所に価値の無い所は無い。価値が有るからこそ人は住む。地域の価値は愛情を持って観る事で見つけ生み出し知恵を持って考える事で育み伝える。まちづくりは情熱を持った一人がいなければ始まらないが一人だけでは終わらない。異質で多様な人間が共存するが故に自主的な市民の協働が必要になる。まちを起点に世界と繋がり個人の成長を促す。過去から受け継ぎ現在として行い未来へ引き継ぐ。空間的にも時間的にも無限に広がるまちづくりの可能性を感じられた。やがて消え去る物質よりも人間が行った実践の物語にこそ後世に残すべき価値がある。2021/01/28

那由田 忠

5
 まちづくりの語り部である著者が自治体関係者向けに書いた本。部分的にしか追っていないテーマなので、全国的に有名な事例を簡潔に紹介されていて勉強になった。2000年代にまちづくりが日本中に広まることを後押しした著者であり本なのだろう。中心となる人がまちを愛して動き始めて、大きなうねりとなった事例が多いことに、日本社会の大きなエネルギーを感じた。  それぞれの地域で、志を持つ人々の火、独特の風土と特産の土、外から刺激や応援する風が吹いて、様々なノウハウである手によってまちづくりが進むことを納得した。2015/03/18

くらひで

3
今日では「まちづくり」は一般的な言い方になったが、それは最近のこと。本書ではその実践の重要性を強調し、市民参加の活動事例を多く挙げているが、いささか古いものが多く、しかも活動内容が概観的、かつ表層的。「まちづくり」の理念については、多くの人から賛同が得られるだろうが、総論賛成・各論反対になりがち。まちづくりを実践しようとするときに利害関係者のベクトルを如何に合わせるかに苦慮し、それを乗り越え、成功に結びつけられたのか。入門書として読むにはいいが、関係者の努力と成功要因の分析を追求することが必要ではないか。2014/03/27

chichichi

3
大切なことはどこかの町ではなく「この町」の特性を生かすこと。自然であれ、ヒトであれ、企業であれ、何か「この町」にしっくりくるものを生かすこと。外側から誰かがつくってもどうせ根付かない。もしも「この町」には特性がないと感じるならば発見するところから始めればよい。ヒトかモノか、あるいはシクミ。まちづくりにおけるこの思考法は他の分野にも通じるはず。たとえばデザイン、そして創作。根付くものはたいてい環境に馴染んでいる。2010/08/14

茶幸才斎

3
「まちづくり」の実践は、住民に対し、これに積極的に関わって行く主体的意識を持つことを迫る。自治体の意識改革の必要性とも相俟って、何もきっかけのないところからやろうとすると、相当の困難が予想される。本書で紹介される「まちづくり」が、具体的な危機(景観の破壊等)が訪れて起こったり、強力なリーダーが現われて始まったりしているのも、そのためだろう。自分たちの「まち」に、ただ漫然と暮らすのでなく、「まち」を見つめることのできる市民と行政をつくることが先決だ。2010/01/02

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