岩波新書<br> 中国医学はいかにつくられたか

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岩波新書
中国医学はいかにつくられたか

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  • サイズ 新書判/ページ数 207p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004305996
  • NDC分類 490.222
  • Cコード C0247

出版社内容情報

長い年月を経てつくりあげられた中国医学の理論体系.「黄帝内経」「傷寒論」などの古典医書に凝縮された思想を読み解き,その確立にいたる過程を解き明かす.病の治療に取り組んできた人間精神のありかを描き出す.

内容説明

長い年月を経てつくりあげられた中国医学の精緻な理論体系。「史記」「黄帝内経」「難経」「傷寒論」などさまざまな古典に凝縮された思想、理論を丹念に読み解き、その誕生から確立にいたる過程を新たな解釈のもとに解き明かす。自然と人体の本質に迫り、病の治療に取り組んできた人間精神のありかたを描き出す。

目次

第1章 医学の歴史のはじまり
第2章 甲骨文にみる病と医療
第3章 中国医学への胎動―『左伝』
第4章 中国医学の誕生―出土医書
第5章 臨床医の精神―『史記』扁鵲倉公列伝
第6章 中国医学の成立―『黄帝内経』
第7章 薬物学の出発―『神農本草経』
第8章 体系化への道―『難経』
第9章 臨床医学の確立―『傷寒論』
第10章 医学の展開と成熟―魏晋南北朝隋唐の医書

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もち

6
難しかったが、なかなかにおもしろかった。春秋戦国時代には、呪術的な医療が不治の病などに限定されるようになったことなど、他の分野とも繋がる記述も多く、おもしろかった。2016/04/24

志村真幸

1
 著者は科学史の研究者。  中国医学についての本格的な入門書だ。  歴史的な側面が、さまざまな文書資料を用いながら紹介されており、通史としてしっかりと理解できる。なお、随所で引用される原文は現代日本語訳されている。  とりあげられているのは、『左伝』『史記』『黄帝内経』『神農本草経』『難経』『傷寒論』など。これらを見ていくことで、中国における医学の発展が連続的にわかるようになっている。  正確であり、信頼できる一冊と思う。2022/07/08

富士さん

0
西洋医学とは別の体系を形作ってきた東洋医学の基礎がどのように作られ、発展してきたかがわかりやすく解説されておりとてもおもしろい本でした。特に、鍼と脈に関する知見は西洋医学中心の歴史観に別の枠組みを提供するものではないでしょうか。しかし、西洋の内科思想と比べて東洋のそれがどうなのかというような比較医学への案内があって欲しかったように思います。医学史の概説は比較が甘いような気がして、なおかつ入門レベルの知識では比較を試みるのは難しいので、一章分所感でもあれば叩き台としてありがたかったように思うのです。2013/02/18

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