岩波新書<br> 精神病

岩波新書
精神病

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004305811
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0247

出版社内容情報

精神病の中で分裂病は患者数も多く,今なお原因不明である.しかし近年,治療の成果も大きく上がってきた.症状や経過の特徴,治療法から社会復帰,福祉のあり方まで,長年の臨床経験に立って懇切平易に解説する.

内容説明

精神病の中で分裂病は、今なお原因不明の難病であり、患者数も多い。しかし、近年は治療法も進み成果も大きく上がっている。症状や経過の特徴、原因の究明、治療法から患者の社会復帰、医療の体制、福祉のあり方にいたるまで、長年分裂病の臨床にたずさわり、それをとりまく問題を考察してきた著者が懇切ていねいに解説する。

目次

1章 心の不調
2章 分裂病の特徴
3章 分裂病の発病まで
4章 分裂病の経過
5章 今日の治療
6章 社会福祉の面から
7章 分裂病と犯罪をめぐって
8章 分裂病の原因について
9章 分裂病からの贈り物
10章 家人へのアドバイス

著者等紹介

笠原嘉[カサハラヨミシ]
1928年、神戸に生まれる。1952年、京都大学医学部卒業。専攻、精神医学。現在、名古屋大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

45
統合失調症と名を変えたこの疾病。執筆者は現役のDr 。こういった生の臨床例が知りたいし、下手なこけおどしがない点が好感持てる。本人はもとより、家族の不安がかなり多いのはこういった精神疾患でも特徴的。寛解期に無事入り、そのまま穏やかに一般病棟へというのは幸運な例だし、そうでなくても介護施設へ移れたら安心という方。関わった案件で結構多かった企死念慮についての事例が参考になった。100人に一人は発病可能性があると言われる精神疾患、「心の風邪」という安易な表現は好まないにしても偏見をなくして行く一冊かなと感じた。2012/07/15

ヒロミ

45
読みにくいかと思っていたが、優しい語り口でわかりやすかった。精神分裂病と言われていた統合失調症は未だまだ謎の多い病気だそうだ。大変役に立ちました。2018/03/29

もちもちかめ

14
素晴らしい教科書。知っている内容だったけれど、丁寧かつすべてのエピソードに出典が明示してあって感動。精神病は薬で寛解する方向へ。もう一つの精神科の領分、人格障害がいつか、薬で根絶されますように(私怨)2022/12/14

生ハム

10
内容はほぼ、分裂病(統合失調症)に関することでした。100人に1人が疾患するという統合失調症。 でもその原因も症状も程度も病後も本当に人それぞれで、 人間の精神の面白さに触れた気がします。 完全に狂気になるわけでなく、“二重の帳簿”――――つまり、一見すると常識のない幻覚にとらわれつつも、時折正常な反応を示したりする状態――――をもっており、 その人間らしさがあるからこそ治療を続けていける、というニュアンスの文章が印象に残りました。2013/04/08

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

9
再読。1998年刊。著者はベテランの精神科医で、長年の臨床結果を元に精神病(主に分裂病=統合失調症)について書いた本。一般向けの入門書的な内容で、既に四半世紀近く経つ分古さはありつつ、変わらない部分も多いので最初の一冊としていい。 I章。具体例をあげつつ、精神病と神経症、パーソナリティー障害の違いについて解説する。また精神病にも三種あることや、発症時期、その後の経過について色々な種類があることが分かる。 II章。精神病の特長について。主な症状として「妄想」と「幻聴」で、その特異性。→続く2022/08/02

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