岩波新書<br> 日本の教育を考える

  • ポイントキャンペーン

岩波新書
日本の教育を考える

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004305668
  • NDC分類 372.1
  • Cコード C0237

出版社内容情報

社会正義・公正・平等の視点から経済学の新しい展開を主導してきた著者が,自らの経験をふまえつつ,リベラリズムの理念に適った教育制度はいかにあるべきかを論じてゆく.わたしたちがいま考えるべき問題群とは何か.

内容説明

「私たちはいま改めて、教育とは何かという問題を問い直し、リベラリズムの理念に適った教育制度はいかにあるべきかを真剣に考えて、それを具現化する途を模索する必要に迫られています」―社会正義・公正・平等の視点から経済学の新しい展開を主導してきた著者が、自らの経験をまじえつつ、教育のあり方を考えてゆく。

目次

第1部 教育とは何か(教育とは何か;子どもたちが数学を好きになる)
第2部 教育と社会体制(ジョン・デューイの教育理論;ヴェブレンの大学論 ほか)
第3部 大学生活五十年を振り返って(疾風怒濤の時代(Sturm und Drang)
日本に帰ってきて ほか)
第4部 日本の学校教育制度を考える(日本の近代化と学校教育;新学校教育制度の制定と展開 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Francis

17
再読。宇沢弘文の教育論か、と思いきや、むしろ自伝で「わが自伝」とでもした方が適切。リベラリズムのあり方や、共通一次試験、戦後の文部省の教育行政への批判、は真っ当なのだが、大学をリベラルアーツ4年、中等教育を中高一貫の全寮制でしろ、と言うのはいくら何でも無理。同じくノーベル経済学賞候補と言われた森嶋通夫先生の「駅弁」大学は2年間の専科大学、少数の大学を本当の意味での総合大学として発展させる、という方が現実的だし、知的エリートの養成に繋がると思う。2018/09/28

スズツキ

6
著者は日本で最もノーベル経済学賞に近いと評された。『自動車の社会的費用』で有名。だが、この作品は良くない。子供のために優しく本人のためになるような「リベラリズムの観念に適った」教育の提唱をしているが、数学の理解は14歳くらいまでが限度と言って、数学のできない子供は「生き方に生彩を欠く」というのは普通は承服できないでしょう。そもそも著者の各主張の定義と論拠が不明なためよくわからない。センター試験への提言とかつてのエピソード、私学助成金についてなどとにかく突っ込みどころが多い作品で、うーん、ちょっとね……。2016/05/31

Hiroki Nishizumi

3
冒頭の教育への思いが熱くて良い。後半は書き下ろしではなく、別に書かれたものだったが、宇沢弘文の生き方、考え方は好感を受ける。2021/10/11

a

2
様々な角度から書かれてある。2020/06/08

gilzer

2
著者の教育理念とその具現化のためのアイデアを紹介している。その際、著者はジョン・デューイのリベラリズムを基礎に議論を進める。その具現化は、例えば、私たちが自明視している偏差値による生徒間や学校間のヒエラルキーのない教育制度である。ボウルズ=ギンタスの対応原理によれば、教育制度におけるヒエラルキーは社会的関係のヒエラルキーを反映したものに過ぎず、教育改革によっては教育問題の根源的解決は成功しないということだが、この点について、著者の立場は明確ではないように思われる。2011/09/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/510909
  • ご注意事項