岩波新書<br> 地球温暖化を考える

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岩波新書
地球温暖化を考える

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004304036
  • NDC分類 451.35
  • Cコード C0236

出版社内容情報

いま地球環境に大きな変化が生じている.その最たる現象である地球温暖化を,著者は二十世紀文明の生み出した病理的症候ととらえ,その原因と致命的とも言える影響を見究める.そしてどうすればきれいな地球を残すことが可能か,現代人の生き方そのものを問い直しつつ,炭素税の構想などの具体的提言を含めて対応策をさぐる.

内容説明

いま地球環境に大きな変化が生じている。その最たる現象である地球温暖化を、著者は二十世紀文明の生み出した病理的症候ととらえ、その原因と致命的とも言える影響を見究める。そしてどうすればきれいな地球を残すことが可能か、現代人の生き方そのものを問い直しつつ、炭素税の構想などの具体的提言を含めて対応策をさぐる。

目次

序章 地球温暖化の脅威
第1章 地球の環境を守る仕組み
第2章 地球の歴史と平均気温
第3章 地球温暖化の影響
第4章 矛盾にみちた現代文明
第5章 熱帯雨林の役割
第6章 炭素税の考え方
第7章 二十世紀文明に対する反省
第8章 新しい展望を求めて

著者等紹介

宇沢弘文[ウザワヒロフミ]
1928年鳥取県に生まれる。1951年東京大学理学部数学科卒業。現在、日本学士院会員、東京大学名誉教授。専攻は経済学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

40
宇沢経済学に初挑戦。とてもよかった。人の幸せはどこにあるのかという問題を経済学で解決しようとなさっている。平易な文章で書かれているので広く読まれてほしい。2016/02/04

Francis

18
最近異常気象が話題になっていたので、久しぶりに再読。地球温暖化が主な論点だが、自動車の社会的費用、コモンズなどの社会的共通資本など宇沢先生の経済学のエッセンスが所々に散りばめられている。なお、アメリカの経済学者で「気候カジノ」を書かれたノードハウス先生がこの当時は地球温暖化に懐疑的だったのは驚きだった。年月が経って考えを改めたようですね。2018/09/25

takeapple

13
気候危機が深刻化し、毎年大変な自然災害が起きている。グレタさんの発言が注目されるようになったり、「人新世の資本論」がベストセラーになり、SDGsが国連の全ての加盟国により採択されている。気候危機は、ずっと前から地球環境問題、地球温暖化問題として指摘され続けてきた。1995年に出たこの本の冒頭に書かれている「近年に起きた世界中の大災害」って今年2021年のことでは?と思える程だ。言ってみれば年々史上最大最悪が更新され続けていると言うことなのだ。やっと岸田首相が言い出した炭素税も宇沢さんが丁寧に解説している。2021/11/27

kimyou0327

6
日本が世界に誇る経済学者の、いまから約20年前に出版された本。地球環境と温暖化に関する基礎知識が平易に解説されている。経済学は資本をいかに最適配分するか?の学問なのだそうだが、大気安定化国際基金のアイデアは一部の御用達学者を除いた専門家から絶賛されたのだそう。大気や森林は社会的共通資本であるという説明は理路整然としていて納得させられた。我々、一般市民が先進国と途上国(20年前なので)の格差是正、世代間の公平性を保つなどの抽象度の高い考えに辿りつけるかが、持続可能な社会システム確立のキーになるのかしら。2014/10/21

岩巳岳雄(Takeo Iwami/leas201903)

1
1995年初版の古い本だけれど、温暖化の対策とは究極的には工業化と近代的資本主義を基礎とする文明全体のあり方を見直すことにある、と指摘しているのが印象的。今でこそポピュラーになった『持続可能な経済発展』というフレーズも、現代用いられている小手先対応的なニュアンスとは異なり、社会的共通資本をいかに維持するか、という問題意識のもとで用いられているように感じた。宇沢先生が当時の教皇ヨハネ・パウロ2世に提言した『社会主義の弊害と資本主義の幻想』のフレーズは、2021年の今なお重い。2021/08/29

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