出版社内容情報
摩擦はふだんは意識されることが少ないが,日常の現象のほとんどすべてに関わっており,GNPの数パーセントは不要な摩擦を除去すれば節約できるという.そりや車輪の発明以来続けられてきた摩擦の制御技術を概観しながら,メカトロニクス時代を迎えた今日の摩擦の科学=トライボロジーのすべてを紹介し,機械の未来を考える.
内容説明
「摩擦」はふだんは意識されることがないが、日常の現象のほとんどすべてに関わっており、不要な摩擦を除去すればGNPの数%にあたる経費が節約できるという。そりや車輪の発明以来続けられてきた摩擦の制御技術を概観しながら、メカトロニクス時代を迎えた今日の摩擦の科学=トライボロジーのすべてを紹介し、機械の未来を考える。
目次
1 摩擦と出会う
2 自然のなかの摩擦
3 機械と摩擦
4 摩擦とたたかうベアリング
5 新しい摩擦の科学、トライボロジー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるゆう
2
ざっと流し読み。アメリカでは、NIH(Not Invented Here)の研究はしない(p19)っていう、逸話が印象的がった。アメリカの研究者は、自ら作り出したことをやる、厳しいけど、研究する人の態度としては見習いたい。それと、新幹線も、開業当初はいろいろトラブルがあったみたいだ。トラブルとかの経験の先に、今の新幹線がある。2013/07/13
belier
0
残念ながら、この本を深く理解する素養がこちらにまったく欠けていた。それでも基礎的なところはなかなか楽しめる。著者は中谷宇吉郎にあこがれ理系の道を選んだというだけあって、文がうまいからだ。寺田寅彦の系譜をひく科学技術者というところだろうか。こんな人もいるのだ。日本が発展していたよき時代を支えた人なのだろう。2013/03/24
半日寝太郎
0
タイトル通り摩擦に関しての話を広く浅めに語られている。学問としてのトライボロジーを深く知りたい人には不足かもしれないが、素人にはとっつきやすい内容。浅めとは言え一定レベルの深さまでは掘り下げられているので摩擦や潤滑の概念を知るには十分。著者の専門分野である転がり軸受の部分はやや深めに記述されている。2011/08/28