岩波新書<br> 人びとのアジア―民際学の視座から

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岩波新書
人びとのアジア―民際学の視座から

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  • サイズ 新書判/ページ数 212,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004303602
  • NDC分類 302.2
  • Cコード C0236

出版社内容情報

この三○年余り,東南アジア各国やインド,スリランカなどを歩き,また在日外国人の権利のためにも奔走してきた著者が,各地で出会った庶民の生活や労働の実情を通して,ますます深まる日本との結びつきを報告.民族紛争や経済開発の下で,たくましく生きる人びとの精神世界をもていねいに描きながら,「本当の豊かさとは?」と問いかける.

内容説明

この30年余り、東南アジア各国やインド、スリランカなどを歩き、また在日外国人の権利のためにも奔走してきた著者が、各地で出会った庶民の生活や労働の実情を通して、ますます深まる日本との結びつきを報告。民族紛争や経済開発の下で、たくましく生きる人びとの精神世界をもていねいに描きながら、本当の豊かさとはと問いかける。

目次

序 アジアへの視点
1 アジア人花嫁の「商品化」
2 出稼ぎ労働者の苦境
3 歴史の重み
4 激変するアジア社会
5 豊かなアジア
6 再び日本へ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

21
著者の提唱する「民際学」とは、「専門を持たない、ふつうの民衆の生き方が、そのまま研究活動になる学問」のことらしい。人びとがどう差別や経済格差などを乗り越えて、豊かに生きられるか。提言としても理論としても、優れていると思う。2014/07/30

柳田

13
これは存外面白くなかったのだが、国際協力や開発学に関心を持って著者の本は3冊くらい読んだ。人文的な関心でもって読めるし、「民際学」という試みにも魅力を感じた。それでかなり関心の幅が広がり、鶴見良行のファンになったし、国際協力や開発といった一見政策学的なアプローチが主流に思われる領域に対しても、文化人類学や倫理学など人文学的なアプローチの仕方があるのだと知って、考えてゆきたいなーと思う。本書ももちろんそうだが、こうした領域では議論がきわめて具体的、現実的で関心がわく。つくづく純哲学って関心がないなあと思う。2018/06/25

isao_key

7
日本では近年クール・ジャパンや日本留学フェアに見られるように積極的に海外からの観光客や留学生を誘致しようとする取り組みが進められている。翻ってみて受け入れ側の日本の対応はどうだろうか。本書は外国人が日本で暮らす中で発生する様々な事例を取り上げている。1章のアジア人花嫁の「商品化」は重いテーマだ。農村地域など嫁不足に悩む市町村は、かなり前からアジアから花嫁を迎え入れる試みを行っている。だがここで問題となっているのは、花嫁の人権を尊重する事が顧みられず「輸入」する側の論理だけが一方的に突出していることである。2013/11/24

山口透析鉄

2
古書を購入して読了、積読にしている1冊でした。 私もエントロピー学会の会員にはなっているんで(No.1043)、氏の本も読まねば、、、、ととりあえず手頃な岩波新書を手に取りました。 アジアの経済発展とそれに伴う諸問題、かつての日本と同じような誤ちも繰り返していますし、日本側の諸問題、余り変わっていないものが少なからずありますね。いわゆる技能実習生制度ではやはり問題点が多いですからね。 炭素循環の問題等にも着目した記載がやはり重要で、この辺は槌田エントロピー論にも通じていますね。2022/10/26

Momoko Taguchi

0
20年くらい前の本だから、時代錯誤なところもあるけど、、、けどボランティアに関わってる身として、とことん一人一人に寄り添う姿勢は見習わなきゃと思った。何人とか、何してる人とか、関係ない。困ってる人がいれば、自分が何をすべきか何ができるか考える。そんな当たり前で、なかなか皆ができないことを著者はやってのけてるんだなぁ。。2015/01/28

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