岩波新書
海を渡る自衛隊―PKO立法と政治権力

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  • サイズ 新書判/ページ数 244p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004302520
  • NDC分類 392.1
  • Cコード C0231

出版社内容情報

一九九○年夏,ペルシャ湾岸危機の勃発とともに「国際貢献」論が浮上してからわずか二年.自衛隊の海外派遣という戦後政治を画する事態が,憲法論議も深められぬまま実現した.国連平和維持活動等協力法の成立をはさむこの重大な期間に,政権の内外でどのような思惑が交錯し,どんな政治力学が働いたのか.綿密な取材によってその過程を描く.

内容説明

1990年夏、ペルシャ湾岸危機の勃発とともに「国際貢献」論が浮上してからわずか2年。自衛隊の海外派遣という戦後政治を画する事態が、憲法論議も深められぬまま実現した。国連平和維持活動等協力法の成立をはさむこの重大な期間に、政権の内外でどのような思惑が交錯し、力学が働いたのか。綿密な取材によってその過程を描く。

目次

プロローグ 島国の人々も、地球益を見つめるべき時代になった
1 湾岸危機の訪れ―始まった小沢流の仕掛け
2 深まる危機―政権は民意より米国の意向に敏感だった
3 湾岸戦争突入―政権は泥縄をなった
4 戦火のあとに―政治プレゼンスの種まきに走る野心家たち
5 この機に乗じ―既成事実づくりと集団安保への誘惑
6 PKO等協力法案―自衛隊海外出動のためのガラス細工
7 ベテラン首相の登場―着地点は「憲法解釈ギリギリ一杯」
8 海を渡る自衛隊―戦後初めての部隊出動
エピローグ 地球社会で、日本の政治体質が問われる

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コオロ

1
湾岸危機を発端に、自衛隊をペルシャ沖の機雷除去へ初の海外派遣するまでの、憲法の拡大解釈を巡る政治劇のてんやわんやを政治記者が著した一冊。結局ぐだぐだになりカネもヒトも言われるがまま出す羽目になってしまった情けない姿が描かれている。おそらくそのノリのまま、後年、アフガニスタンでの武装解除を押し付けられてしまうのだが、困難と思われた任務は相手方が「日本なら信用する」とあっさり成功してしまう。この本の終章で述べる「日本らしい平和的な貢献」のヒントが見えるかもしれない出来事。2024/01/26

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